独ランクセスは5月8日、2015年度第1四半期の業績を発表した。
特別項目調整前EBITDAは、前年同期比11・7%増の2億2900万ユーロ(前年同期:2億500万ユーロ)と大幅増となった。これは、3月の業績発表時における第1四半期の予測範囲(2億1000万ユーロから2億3000万ユーロ)の上限に近い結果となった。この増加は主に原料価格の低下および為替変動(特に米ドル高)によるもの。さらには、事業構築プログラムに関するコスト削減(例えば管理費および販売費の大幅な削減)もプラスの影響を与えた。特別項目調整前EBITDAマージンは、11・2%(前年同期:10・0%)となった。
第1四半期の連結売上高は前年同期と同水準の約20億ユーロを達成。原料価格の変動に伴う製品売価の値下げ分は、為替差益によってほぼ相殺された。純利益は、2200万ユーロ(前年同期比:2500万ユーロ)となり、事業再構築に関する費用および特別損失の計上により微減となった。1株あたり利益は0・24ユーロ(前年同期:0・30ユーロ)となった。
同社は、昨年より取り組んでいる3段階の事業再構築プログラムを引き続き迅速に進めている。今四半期に期待されたコスト削減(例えば管理費および販売費の削減)は達成された。
同社は、すでに第2段階の「製造および営業とサプライチェーンにおける競争力強化」における最初の対策について発表している。エチレンプロピレンゴム(EPDM)とネオジウム触媒ポリブタジエンラバー(Nd-BR)の製造ネットワークの再構築はその一例。
同プログラムの第3段階では、特にゴム事業での連携を通して「事業ポートフォリオの競争力強化」を図る。同社は現在、複数の可能性のあるパートナーと交渉中で、2015年度下半期には結果を報告できる予定。