ブリヂストンの2015年12月期第1四半期連結決算は売上高は8936億円、前年同期比3・5%増、営業利益は1162億円、同0・1%減、経常利益は1157億円、同1・6%増、四半期純利益は715億円、同0・5%減となった。
第1四半期実績を要因別に見ると、販売数量では一般タイヤが、日本の販売減を海外市場の伸長でカバーして前年同期並みとなり、鉱山用タイヤは鉱山の在庫調整があり、対前年同期比減となった。売値・原材料では、原材料価格が対前年比で低下したものの、売値低下の影響がそれを上回った。販管費については販売力向上に向けて戦略的に使用したため、対前年比で費用が増加した。
この結果、売上高は為替円安もあり、対前年同期比で300億円の増収となった。営業利益は原材料価格安で粗利が良化したものの、販管費の増加などによりほぼ前年並みに留まった。
セグメント別に見ると、タイヤ部門の日本では、前年同期の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の影響により、乗用車および小型トラック用タイヤ及びトラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に下回った。
米州では、北米タイヤ事業において、乗用車および小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移した。
欧州では、乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を上回り好調に推移した。
アジア・大洋州では、乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を上回り、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回った。中国では、乗用車および小型トラック用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回ったが、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に下回った。
特殊タイヤについては、建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの販売量が前年同期並に推移した。
この結果、タイヤ部門の売上高は7517億円、同3%増となり、営業利益は1094億円、同3%増となった。
また、多角化部門では、売上高は為替円安の影響により1471億円、同5%増となったが、営業利益は国内事業における利益減少の影響により68億円、同35%減となった。
通期の業績予想については、直近に公表された数値と変わらず、売上高3兆9800億円、前期比7・4%増、営業利益5190億円、同8・6%増、経常利益5010億円、同8・2%増、当期純利益3190億円、同6・1%増を見込んでいる。