朝日ラバーの2015年3月期連結決算は、売上高は60億5900万円で前年同期比6・7%増、営業利益は1億1400万円で同59・9%減、経常利益は1億2200万円で同58・7%減、当期純利益は3億2800万円で同104・4%増となった。
利益面では、役員退職慰労引当金繰入額の計上や、売上高の製品構成に変動があったことなどから、営業・経常利益ともに減益となった。当期純利益については、受取保険金の計上などにより、大幅な増益となっている。
セグメント別では、工業用ゴム事業は、機能製品であるRFIDタグ用ゴム製品の海外向けの受注が引き続き好調に推移。また、スイッチ用ゴム製品などの自動車関連製品の受注が海外向けを中心に増加した。
この結果、同事業の売上高は48億9400万円で同8・4%増、セグメント利益は4億3800万円で同1・3%減となった。
医療・衛生用ゴム事業では、プレフィルドシリンジ用ガスケットと採血用・薬液混注用ゴム栓の受注が堅調に推移した。 これにより、同事業の売上高は11億6500万円で同0・2%増、セグメント利益は1億2600万円で同53・6%増となった。
2016年3月期の業績予想は、売上高が65億4000万円で前期比7・9%増、営業利益が3億3000万円で同187・8%増、経常利益が3億円で同145・3%増、純利益が1億9000万円で同42・2%減を見込んでいる。
上半期の売上高については14年度第4四半期に始まった得意先の品質総点検による新車発売の後ろ倒しの影響、在庫調整と新規製品への切替時期が重なる影響により、自動車関連製品・機能製品・医療製品とも伸び悩みとなる。
しかし、下半期は自動車関連製品のアサカラーLEDとマイクロTAS事業の開発製品の販売増加を見込んでいることから、増収となる見込み。
利益面は、売上の増加による増益と、前期にあった役員退職慰労引当金繰入額の計上の影響がなくなることから、営業・経常利益ともに大幅な増益となることが予想される。当期純利益については、前期にあった受取保険金の計上がなくなるため、2ケタ減となる見込みだ。