ニッタ 利益面で過去最高 ホース・チューブが好調

2015年05月17日

ゴムタイムス社

 ニッタは5月8日、2015年3月期連結決算説明会を開催。新田元庸代表取締役社長らが出席し、決算概況を説明した。

 売上高は600億8900万円で前期比6・4%増、営業利益は38億7900万円で同36・6%、経常利益は95億1800億円で同23・0%増、当期純利益は74億5800万円で同30・4%増の増収増益となった。

 売上高については、内訳は国内が3・3%増、海外が16・4%増となり、国内は工作機械、ロボット、物流などの需要が順調に推移し、海外は自動車、建設機械、金融向け機器の需要が伸長した。

 営業利益は、主に原価低減活動や生産性の向上が寄与し、経常利益については、ゲイツ・ユニッタ・アジアやニッタ・ハースなどの持分法適用会社が順調に推移した。

 この結果、利益面全てが過去最高を達成した。

 セグメント別では、ベルト・ゴム製品事業は海外では、印刷製本機、郵便機向けなどの搬送用ベルトが堅調に推移。なかでも、中国の繊維機械向けは低調だったが、金融機器向けは比較的堅調に推移した。また国内では、半導体・液晶業界向けや産業ロボット向けが好調に推移した。ゴム製品も、工作機械向けのシール製品が回復したが、関連会社向けのゴム素材製品は低調となった。

 その結果、売上高は237億5600万円で前年度比3・7%増となり、セグメント利益は、21億8100万円で同19・2%増となった。

 ホース・チューブ製品事業については、建設機械、産業車両向け油圧ホース製品が国内外ともに好調。自動車部品では、海外のトラック向けエアブレーキ製品や自動車用燃料チューブが堅調に推移した。ホース・チューブ製品が堅調に推移したことについて、新田社長は今まではホース・チューブ製品のグローバル展開があまり進んでいなかったので、グローバル展開を強化した。また自動車のアプリケーション分野で仕込んできた種が花開いたと見ている」と述べた。

 その結果、売上高は260億7300万円で同10・8%増となり、セグメント利益は24億2200万円で同27・6%増となった。

 2016年3月期の業績予想は売上高620億円で前期比3・2%増、営業利益は40億円で同3・1%増、経常利益は96億円で同0・9%増、当期純利益は75億円同0・6%増を見込んでいる。利益面については、
減価償却費の増加、タイ工場設立にかかる費用、中国工場(常州)のSEベルトのライン増設などの先行投資を考慮し微増と予想。

 今期の設備投資額は40億円としている。

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