横浜ゴムの2015年12月期第1四半期連結決算は、売上高1387億3300万円で前年同期比0・9%減、営業利益は118億3400万円で同1・0%増、経常利益は93億6200万円で同9・7%減、四半期純利益は58億2900万円で同10・1%減となった。
売上高・経常利益・純利益は前年に比べ減少したが、営業利益は過去最高を更新した。
主力のタイヤ事業は、国内は低迷したものの、海外で販売が回復。MB事業はホース配管と工業資材が好調に推移した。原材料価格の低下や円安も利益を押し上げる要因となった。
セグメント別では、総売上高の78・0%を占めるタイヤ事業の売上高は、1082億3300万万円で同1・1%減、営業利益は93億1500万円で同0・5%増。
国内新車用の販売は、自動車生産台数の減少により低調だった。国内市販用は昨年の消費税増税前の駆け込み需要に対する反動があったことに加え、前年のような降雪がなかったため需要が大幅に減少し、販売量・売上高ともに前年同期を下回った。
海外の販売については、北米や欧州が低調だったが、中国やロシアの販売が好調に推移し、販売量・売上高ともに前年同期を上回った。
総売上高の21・0%を占めるMB事業は、売上高291億2400万円で同0・5%増、営業利益は24億5700万円で同0・4%減。
ホース配管事業は建設機械用が資源開発の鈍化により低調となったものの、自動車用ホースは北米の景気回復の追い風もあり、堅調に推移した。
工業資材事業はコンベヤベルトやマリンホースに加え、ゴム支承など土木関連製品も伸び、全体的に好調だった。
ハマタイト・電材事業は海外向け自動車用接着剤が好調に推移したが、建築用シーリング材は需要の落ち込みもあり低調だった。
航空部品事業は、円安効果や民間航空機の需要増はあったものの、官需が低調に推移したため、前年を下回った。
15年度通期の連結業績予想は、2月の公表値からの変更はなく、売上高6730億円で前期比7・6%増、営業利益640億円で同8・4%増、経常利益545億円で同2・3%減、当期純利益は360億円で同11・1%減を見込んでいる。