住友ゴム工業は6月4日、都内で緊急記者会見を開き、米グッドイヤー社とのアライアンス契約および合弁事業の解消について合意に達したと発表した。
北米JVと日本のダンロップ、グッドイヤーブランドの新車用タイヤ販売会社「ダンロップグッドイヤータイヤ」は住友ゴムが、欧州JVと日本の市販用グッドイヤーブランドの販売会社「日本グッドイヤー」はグッドイヤー社が買い取り、共同購買・技術交流の共同開発JVは解散することで合意、住友ゴムにとっては、新たに取得した北米のタイヤ生産拠点での開発や製造が自由になることから、より柔軟で積極的な事業展開が可能となった。
アライアンス契約および合弁事業の解消に伴う一連の取引の結果、住友ゴムはグッドイヤー社より約2億7100万米ドル(約325億円)を現金で受領するほか、既存債務の返済として、アライアンス契約および合弁事業の解消の効力発生日以降3年以内に、総額約5500万米ドル(約66億円)をグッドイヤー社から受領する予定。
アライアンスの解消に伴い、北米市場では両社のタイヤ製造・販売合弁会社「グッドイヤー・ダンロップタイヤノースアメリカ」が住友ゴム100%の連結子会社となり、住友ゴムは北米JVがニューヨーク州に保有していた自動車用タイヤ、TB用タイヤ、モーターサイクルタイヤを生産するバッファロー工場(年産460万本)を取得する。「北米地域はアライアンスの解消に伴い、もっとも大きく変化し、発展していくと考えている。これまで当社は同地域での展開に制約があったが、事業展開の自由度が格段に増加した」(池田育嗣社長)とし、日系自動車メーカー向けの新車用タイヤ、新車、市販用のモーターサイクルタイヤ事業が新たに加わった。
また、ダンロップ商標使用権についても、北米市場では日系自動車メーカー向け新車用タイヤ及びモーターサイクルタイヤ全般を住友ゴムが引き継ぐ。ファルケンタイヤについては、モータースポーツで活躍するブランドとして欧州を中心に認知されており、北米市場でもダンロップのシェアはファルケンに比べ乗用車タイヤでは半分位のシェアでしかなく、ファルケンブランドの浸透度を更に高めていく方針でいる。
一方、北米での
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