横浜ゴムは6月23日、公益財団法人「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」との共催により、7月4日に福島県相馬市で「相馬光陽サッカー場『平成の杜』植樹祭」を開催すると発表した。
同社の従業員約50人に加え、同財団理事長の細川護熙元首相、立谷秀清相馬市長、同市在住のサッカー好きの子供たち、さらに一般公募するボランティアの合計約1000人が参加し、サッカー場の外周に6000本の苗木を植樹する。
同社は植樹用の苗木7種1786本を提供。植樹後には、同市の小学1〜3年生を対象にしたサッカー教室も開催する予定だ。
同社は創業100周年にあたる2017年までに、国内外の全生産拠点に50万本を植樹する「YOKOHAMA千年の杜プロジェクト」を、宮脇昭横浜国立大学名誉教授の指導により、07年から進めている。
宮脇名誉教授は東日本大震災後、東北地方の太平洋沿岸の約300kmに、震災ガレキを再利用して防潮林を築き、将来津波が発生した際の減災に貢献する「いのちを守る森の防潮堤」構想を提唱した。
同社ではこうした宮脇名誉教授の考えに賛同、いのちを守る森の防潮堤のモデルケースとして、岩手県上閉伊郡大槌町が進める「鎮魂の森」づくりを12年から支援してきた。
大槌町の植樹は、5月23日に4期目の「平成の杜」植樹会を開催したことで完了。同社では「平成の杜」づくりを継続していくとの考えから、今回、相馬光陽サッカー場で植樹祭を開催することになった。
一方、瓦礫を活かす森の長城プロジェクトは、12年に細川元首相や宮脇名誉教授の呼び掛けで設立された財団。東日本大震災で被災した青森県から福島県までの太平洋沿岸部に、震災ガレキと土を混ぜて高さ5m程度の盛土を築き、その上にシイ・タブ・カシなどの常緑広葉樹を植樹し、いのちを守る森の防潮堤を作る活動に取り組んでいる。
これまで仙台市若林区荒浜や岩沼市、福島県南相馬市などで植樹やドングリ採種を行っており、今年1月までの植樹本数は13万8600本、ドングリ採種数は20万粒、ボランティア参加者は延べ1万6515人となっている。