2015年上半期も原材料および工業用品の値上げが行われた。原材料メーカーならびにゴム製品メーカーの値上げアナウンスは別表の通り。1~6月の値上げについては、例年に比べて少ない印象があるが、円安が継続する中で原油価格およびナフサが上昇傾向にあり、TPE、カーボンブラック、ゴム薬品等原料メーカーは、7月以降に相次いで値上げすると発表している。
〈原材料〉
ロード・ジャパン・インクは1月1日より、接着剤・コーティング材全般を平均15%値上げした。
同社は値上げの理由を、為替の急激な変動などの要因による原材料の調達価格の上昇のためなどとしている。
東ソーは1月1日出荷分より、エチレンアミンをキログラムあたり30円値上げした。
対象製品はエチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)。
エチレンアミンは農薬、キレート剤、エポキシ樹脂硬化剤や紙力増強剤などの原料として幅広く使用されている有機化学品で、同社は日本で唯一のエチレンアミンメーカーとして日本・アジア市場から欧米に至るまで幅広く事業展開を行っている。
〈工業用品〉
弘進ゴムは、フットウエア製品について価格改定を行った。改定率は約10%で、4月21日出荷分より実施した。
対象製品は輸入商品が中心となる。ゴム樹脂ホース、シートなどの化工品製品についての価格改定は、現在検討中としてる。
同社は円安の進行による輸入商品のコストや物流費を中心とした販売コストが上昇する中、合理化努力で価格への転嫁を回避してきたが自助努力だけでは吸収できないと判断し、今後の品質維持や安定供給を確保するために、値上げに踏み切ったとしている。
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