【コラム連載シリーズ】やさしいゴムの基本知識5 ゴム材料の物性評価 伊藤眞義

2015年07月31日

ゴムタイムス社

やさしいゴムの基礎知識

 ゴム材料の物性評価

 ゴム材料は、外力により変形し外力を除くと元の形状に戻るという特性を持っていなければいけません。

 この基本的な特性は、前回説明した「架橋」と密接な関係があります。架橋の程度が不十分な場合、変形を受けたゴム材料は、外力を除いた後でも元の形状に戻ることができず残留ひずみを示します。

 一方、架橋の程度が高いと、硬い材料になるとともに、ゴム弾性を維持できるひずみの上限が低下して、いわゆる伸び(圧縮)の程度が小さくなってしまいます。

 プラスチックの台頭以前、現在のプラスチックのように多方面で利用され、現在でもボーリング用ボールや万年筆の軸などに使用されているエボナイトがこれに該当します。

 したがって、前回説明した架橋反応により架橋の

ゴム材料のこれから(下)
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ゴム材料の物性評価
ゴム材料の中身
原料ゴムの種類と加工(下)
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全文:約1815文字

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