円安は輸出を押し上げるメリットがある反面、原材料など輸入品の価格が上昇するデメリットがあるというのが一般的な見方だ。しかし、日本の製造業は、円安のメリットをうまく捉えきれていないように見える。
日本ゴムホース工業会が、財務省貿易統計をもとにまとめた15年1~6月のゴムホース輸出通関実績によると、数量は前年同期比で0・6%減、金額は同3・6%増となった。
輸出金額を地域別で見ると、全体の4割以上を占めるアジア向けが同11・3%減となったのに対し、北米向けは同21・9%増、欧州向けが同36・0%増など大きく伸長し、アジア向けの不振をカバーして、全体でプラスとなっている。
この「数量減、金額増」は、一見すると