日本ミシュランタイヤは9月11日、トラック・バス用タイヤユーザーなどを対象としたイベント「2015 ミシュラン アドバンスユーザーミーティング」を開催した。
会場には運送会社はじめ、トラックメーカーなど多くの業界関係者が出席し、活発な情報交換が行われた。
また、ミーティングの中で、ワイドシングルタイヤ「X One」の新製品「X One Multi Energy T」を2016年に発売することがサプライズ発表された。
冒頭にベルナール・デルマス代表取締役社長からのビデオメッセージが放映された。デルマス氏は1889年から続くミシュランの歴史について紹介した後、「今回のミーティングでは業界関係者の皆様を一堂の場にお招きした。業界発展のために情報交換ができる場になればと思います」などと挨拶した。
トラック・バスタイヤ事業部の高橋敬明執行役員は「同社では常に新しいことにチャレンジし続け、輸送効率削減、経費削減などに取り組んでいる運送会社をアドバンスユーザーと位置付けている」とし、アドバンスユーザーに向けた2015年の活動の一つとして、リドレッドを推進する「e―Retreadシステム」について解説した。
同システムは、タイヤをシリアル管理し、WEB上でリトレッドの行程を見える化したシステム。「実際にリトレッドの行程で、どこでNGになったのかが見えるようになった。原因を把握して、ユーザーにフィードバックすることが可能となった」とし、「これにより、更に台タイヤを増やすことができるようになる」と説明した。
最新技術の解説を担当したトラックバスタイヤ事業部の大江一孝技術部長は、8月に発売したトラック・バス用低燃費オールシーズンタイヤ「XZN+ MIX ENERGY」に続き、2016年に発売予定の「X One Multi Energy T」を紹介した。
新製品は「偏摩耗に対してさらなる革新的な技術を投入した」タイヤで、現行モデルの「X One XTE」の後継製品となる。
タイヤの接地面を常に安定させた状態に保つ「アドバンス・ケーシング・テクノロジー」とインフィニコイルをさらに進化させた「ワイド・インフィニコイル」で摩耗を大幅に低減させるだけでなく、コンパウンドに「アドバンス・テクノロジー・コンパウンド」を採用することにより、転がり抵抗を15%低減させた。
続いて、ユーザー代表として、タカラ物流システムの丸山利明常務執行役員が「X One」の導入効果などについて発表した。
丸山氏は1台あたり約3・5%の低燃費性能を実現していること、積載重量を確保できたことなどのメリットを紹介し、「2015年度中に更に2台導入する予定である」と発表を締めくくった。