バンドー化学 伝動ベルトで相次ぎ新製品

2015年10月17日

ゴムタイムス社

 拡販へ国内外の多様なニーズに対応

 バンドー化学はこのほど、伝動ベルトの新製品を相次ぎ発表した。1つは様々な産業機械の同期伝動に最適なシンクロベルト「セプター―X(テン)」、もう1つは欧州委員会規則に適合した軽搬送用ベルト「サンラインベルト」で、どちらも11月初めに販売開始する。

 セプターXは高剛性・高弾性の構成部材により、高トルク伝動を実現した高負荷対応の歯付ベルトである。

 産業機械の高出力化・高性能化に伴い、歯付ベルトに高トルク・低速回転・位置精度が求められている。同社では高剛性・高弾性の構成部材を使用することで、伝動容量を約35%向上。高トルク伝動を実現したことで狭いベルト幅で使用でき、騒音についても約12%の低減を達成した。

 また、狭いベルト幅と小プーリ径で使えることから、コンパクトな設計が可能となり、歯部の変形が少ないため、急停止・久加速時や負荷変動による歯飛びを防止するとともに、高い位置決め精度も実現した。

 一方、サンラインベルトは食品業界を中心に幅広く使用されているが、今後、さらなる需要拡大が期待される欧州連合(EU)向けに開発したのが今回の製品である。

 EUでは、食品と接触する材料・製品によって健康被害を引き起こさないことや、食品の味・見た目・臭い・舌触りなどを、許容できないレベルまで変化させないよう規定されている。さらにプラスチック・樹脂製品を対象とした「No.10/2011」、別名「プラスチック施工規則(PIM)」が制定されている。

 今回開発した製品は、このPIMに適合するもので、青と白の2種類をラインアップした。今後はベルト表面の滑り性や剥離性などの機能を付与した仕様を順次開発する予定。

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