国内最大級の印刷機材展「IGAS2011(国際総合印刷機材展)」 東京ビックサイトで開幕

2011年10月03日

ゴムタイムス社

  印刷関連の機材や技術などを集めた展示会「国際総合印刷機材展(IGAS2011)」が9月16日~21日までの6日間、有明の東京ビックサイト・東館全ホールで開催された。
 同展示会は、世界四大印刷機材展の一つとして1999年から4年おきに東京で開催され、今回で3回目となる。
 今回は「Print your Future! ―印刷は環境と共に進化するー」をテーマに、327社(海外32社)が出展、2740小間の開催規模で展開し、最新の印刷関連機器や技術をアピールした。また環境国際フォーラム、震災支援イベント、Japan Color認証制度セミナー等も実施された。さらに入場システムも刷新し、タッチするだけで入場できるICカードを利用したシステムが導入された。
 今回、出展企業の中からゴム・樹脂関連企業は㈱金陽社、明和ゴム工業㈱、㈱加貫ローラ製作所、㈱明治ゴム化成、藤倉ゴム工業㈱、テクノロール㈱、ニッタ㈱などが出展した。

金陽社

 UV印刷の拡大に伴い、UV印刷コーナーをメインにして、高機能製品などを紹介。注目されるのはUV印刷に対応したUV印刷用インキロール「UVブルー(仮称)」で、洗浄材に対する寸法変化、硬度変化が少なく、長期保存、長期使用での軟化(加水分解)が起きにくいなどの特長がある。

明和ゴム工業

 最近需要が伸びているUV樹脂ロールなかで、UV印刷に対応したUVインキ用低膨張樹脂ローラ「UVサミットⅠ・Ⅱ」を出品。同製品はインキ膨張が小さく発熱性にも優れているため、印刷中のニップの変化が小く、インキによる抽出や含浸がほとんどなく、UV印刷特有のインキ締りや乾燥阻害は発生しない。また洗浄性にも優れている。

藤倉ゴム工業

 長年の研究によるノウハウとテクノロジーを投入し、ユーサビリティを追求したオフセット印刷用ブランケット「FIT」シリーズを中心に展示。とくに「FITUV」では、UVインキ、洗い油に対し優れた適性をもった特殊表面ゴムを採用し、新開発した圧縮層はブランケット全体に、より均一した圧力を加え、印刷のムラを軽減し、インキのドットゲインを抑えることを可能にした。

ニッタ

 「中空ゴムローラ」など動力伝動用ベルトを中心に出品した。 同製品は紙幣・カード類搬送期用ローラで、搬送用構造の簡略化、省資源・軽量、バネ部材等が不要になり装置の簡略化を実現するなどの特長があげられる。今回は同製品を使用して実演も行った。

明治ゴム化成

 耐久性の向上を図り、低級紙への着肉性を訴求し、長期間安定した品質を実現するオフセット輪転機用ブランケット「M606」、耐久性を向上したオフセット枚葉機用「M333」、UV専用ブランケット「UV―9」をパネルで紹介。「UV―9」は耐久性と着肉性を追求し、高密着インキにも対応している。

加貫ローラ製作所

 オフ輪用インキ呼び出しローラ専用材質「WBD30」、連続給水用ゴムローラ「HW」、UV・油性印刷兼用連続給水ゴムローラ「アバントW」シリーズなどUV印刷向け製品を中心に出品。  「WED30」は印刷のトラブルとなる端部破裂やひび割れを解消し、表面強度・衝撃吸収性に優れている。会場では従来品と比較展示することで、同製品の優位性をアピールした。

テクノロール

 UV用印刷ゴムロール「トラストシリーズ」などを中心に出品。注目を集めたのはUV印刷用特殊樹脂ロール「トラストゼータ(Z)」。UVインキに対してほとんど膨潤せず、UV洗浄液にも強い。同製品は一般ウレタン樹脂系ゴムロールとは異なり、温度における硬度低下を起こしにくいロールを採用している。

 

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