「第44回東京モーターショー2015」が28、29日、一般公開を前に報道陣に公開された。今回は「テクノロジー&ファンタジー」をコンセプトに、実用化に向けて開発が急がれている自動運転の試作車などの最新技術や、各社の理念を反映したコンセプトカーなどが披露された。ゴム関連企業も車の環境性や安全性、快適さなどを一層向上させる技術を紹介するとともに、自社の活動やコンセプトなどを来場者に知ってもらうための展示を行っていた。一般公開は10月30日から11月8日まで。
豊田合成は「ゴム・樹脂の高分子技術とLEDで世界にうれしさを届けたい」をテーマに、安全で環境にやさしく、快適な車づくりに貢献する幅広い製品・技術を紹介した。
主な展示品は「安全・環境ワイヤーモックデモカー」「警告機能付きハンドル」「キャップレスデバイス」「エアバッグカー・フレスビー」「ツナガルコックピット・リンク」など。
安全・環境ワイヤーモックデモカーでは、ワイヤーでできた車体に、同社の各種エアバッグや軽量ウェザーストリップ、車載LED製品などを搭載することで、使われている場所と特徴が分かるようになっていた。
警告機能付きハンドルは、ドライバーが意図せずに車線を逸脱した際、ハンドルに内蔵した振動ユニットがグリップ部を振動させ、ドライバーに注意を喚起するもの。すでにレクサスなどに搭載されており、ブースには体験型展示品が置かれていた。
キャップレスデバイスは、ノズルを差し込むだけで車に給油できるため、車の給油口の内側のふたが要らなくなる。すでに米国では量産され、近々日本でも普及が進むと見られている。
同社ではこのような、すでに実用化されている製品のほか、2030年頃の超小型モビリティを想定したエアバッグ・カー、ハンドルなどでドライバーの体調や気分を読み取り、その状態に応じた空間を照明や音楽、香りで演出するツナガルコックピットなど、近未来的な技術も提案していた。