アキレスの4~9月期 産業資材伸び増収増益

2015年11月09日

ゴムタイムス社

 アキレスの16年3月期第2四半期連結決算は、売上高が422億4400万円で前年同期比0・5%増、営業利益は5億4700万円で同27・8%増、経常利益は9億2600万円で同60・4%増、親会社株主に帰属す四半期純利益は17億6700万円で同85・5%増となった。

 省エネルギー関連製品や環境対応製品、スポーツ健康関連製品などの成長分野と、インフラ整備、防災関連分野での積極的な事業展開に加え、グローバル化を推進したこと、さらに徹底したコストダウンに取り組んだ結果、増収増益となった。

 シューズ事業については、ジュニアスポーツシューズのトップブランド「瞬足」と、高機能スーパークッション「ソルボセイン」を搭載した「アキレス・ソルボ」は、コストアップを吸収するための販売価格改定が影響し、いずれも前年売上を下回った。

 一方、20km歩けるパンプス「オールデイウォーク」は引き続き好評だったが、シューズ事業全体では前年実績割れとなった。

 この結果、シューズ事業の売上高は85億5500万円で同4・9%減、セグメント損失は4億7800万円(前年同期は400万円の利益)となった。

 プラスチック事業では、車両内装用資材は堅調な北米マーケット向けで伸びたが、国内自工メーカーの減産、中国・東南アジアマーケットの減速により、ほぼ前年並みの売上となった。

 フイルムの国内事業は、海外向けの窓用と工業資材用が好調に推移したものの、国内向けの産業用と一般用が低迷し、前年比でマイナスとなった。北米事業は、医療用などが好調に推移したが、文具用は苦戦した。農業分野は、農業用ハウスの需要低迷により、前年売上を大きく下回った。

 建装資材は消費増税駆け込み需要の反動による建築関連市場低迷の影響が続き、床材・壁材ともに前年割れとなった。

 引布商品は内需向けボートと内需テントが好調で、前年売上を上回った。

 これらの結果、プラスチック事業の売上高は189億6900万円で同0・1%減、セグメント利益は10億7700万円で同30・0%増となった。

 産業資材事業に関しては、ウレタンはマットレス「フレアベル」が伸長、リビング・車両用ともに好調に推移し、前年売上を大きく上回った。

 断熱資材はボード製品・システム製品ともに建材用の回復が遅れ、スチレン製品は加工品、パネル製品は畜産と簡易ハウス向けが低迷し、前年に比べ減少した。

 工業資材は静電気対策品が海外主要顧客の在庫調整により苦戦したが、RIM成形品の海外市場向けが伸び、前年売上を上回った。

 これにより、産業資材事業の売上高は147億1800万円で同4・7%増、セグメント利益は9億5900万円で同46・0%増となった。

 通期の連結業績予想については、5月12日に発表した前回予想を修正。売上高は900億円で前期比1・1%増(前回予想比2・2%減)、営業利益は12億円で同31・4%増(同変更なし)、経常利益は20億円で同35・1%増(同8・1%増)、当期純利益は22億円で同70・8%増(同10・0%増)と、売上高を下方修正する一方、経常利益と純利益は上方修正した。

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