横浜ゴムの15年12月期第3四半期連結決算は、売上高が4436億7300万円で前年同期比3・2%増、営業利益は304億5000万円で同4.4%減、経常利益は258億1200万円で同14・9%減、四半期純利益は182億7100万円で同26・7%減のの増収減益となった。
主力のタイヤ事業は国内市場が低調となったものの、海外は好調に推移し、MB事業は工業資材事業、ハマタイト・電材事業、航空部品事業が伸びた。
タイヤ事業は売上高が3488億1500万円で同3・3%増、営業利益は223億3800万円で同10・0%減の増収減益。
原材料価格の低下や円安が追い風となったが、価格競争の激化などにより減益となった。
国内新車用は第1四半期から続く自動車生産の減少により、低調に推移した。国内市販用は昨年の消費税増税前の駆け込み需要の影響に加え、年初に首都圏での降雪が少なかったことや、価格競争の激化により販売量・売上高ともに前年同期を下回った。
海外は北米が堅調に推移し、ロシアや中国などの販売量も増加したため、売上高は前年実績を上回った。
ホース配管やシーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材、航空部品などのMB事業は、売上高が897億1500万円で同3・0%増、営業利益は76億1300万円で同11・0%増の増収増益だった。
ホース配管事業は第1四半期から続く資源開発の鈍化や、中国の景気減速など市場環境が厳しく、北米自動車向けは堅調だったものの、売上高は前年割れとなった。
工業資材事業はマリンホースの海外販売や、国内でゴム支承など土木関連製品が好調に推移し売上高は前年比でプラスとなった。
ハマタイト・電材事業は需要の落ち込みで建築向け接着剤は低調だったが、海外向けの自動車用接着剤が好調で、売上高は前年同期を上回った。
航空部品事業は民需が増加したことから、売上高が前年実績を上回った。
通期の連結業績予想については、タイヤ事業の販売競争の激化を踏まえ、8月公表値を下方修正した。
売上高は6480億円で前期比3・6%増(前回予想比3・7%減)、営業利益は550億円で同6・9%減(同14・15減)、経常利益は495億円で11・3%減(16・8%減)、当期純利益は330億円で同18・5%減(同15・45減)を見込んでいる。