バンドー化学 2輪用ベルトの需要が拡大

2015年11月19日

ゴムタイムス社

 インド、ベトナムで生産倍増

 バンドー化学の2輪車向け伝動ベルトの需要が活発だ。同社は2輪車向け伝動ベルトの海外生産子会社をインド、ベトナムに有しており、その子会社での2輪車向け伝動ベルトの販売が拡大している。中国・インド・インドネシア、ベトナムでの2輪車生産台数が経済成長を背景に年々増加しているためだ。

 2輪車用伝動ベルトについては、同社の中長期経営計画「未来への躍進」における事業戦略においても、グローバル市場戦略の進化の一環で新興市場開拓の推進、世界最適調達・生産・供給体制の構築を掲げ、特にインド、ベトナムにおけるスクーター用変速ベルトの販売拡大を進めている。

 同社の16年3月期第2四半期連結決算では自動車用伝動ベルト、2輪車用伝動ベルトを含む自動車部品事業の売上高は伝動ベルトシステム製品が顧客のモデルチェンジ及び中国市場における減産の影響で販売が減少したことから、 215億9300万円、前年同期比5・1%減となった。このうち自動車用伝動ベルトは自動車生産台数が引き続き好調に推移した欧米(同13・8%増)では好調に推移したものの、中国(同9・8%減)、アジア(同7・9%減)及び日本(同6・1%減)での生産台数の低迷により販売が減少したが、インドやベトナムで2輪車用伝動ベルトのスクーター用変速ベルトの販売が拡大し、前年同期比横ばいにとどまった。この結果、「インドでの2輪車用伝動ベルトの生産能力は14年3月期中間期に比べ倍増、ベトナムにおいても同1・8倍に拡大された」(中村恭祐取締役執行役員)。

 一方、一般産業用伝動ベルト、運搬ベルトの産業資材事業の売上高は178億5200万円(うち一般産業用が同16・9%増、運搬ベルトが同7・6%増)。一般産業用伝動ベルトは産業機械用ゴムベルト、農業機械用伝動ベルトともに欧米(同19・2%増)、中国(同52・5%増)、アジア(同48・3%増)と海外での拡販により前年同期比16・9%増と大きく伸長。中国、アジアでは農業機械用伝動ベルトの市場開拓が大きく寄与した。運搬ベルトは資源開発用コンベヤベルトの輸出が減少したが、国内の急傾斜搬送用コンベヤベルトの販売が好調に推移、軽搬送ベルトは、物流・食品分野への拡販が図られ同7・6%増となった。この結果、ベルト事業全体の売上高は産業資材事業の伸長により387億400万円、同1・8%増となった。

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