ブリヂストンは11月25日、東京・南麻布の同社グローバル研修センターで開催した技術説明会で、「CAIS(カイズ)」コンセプトに基く路面状態判別技術を世界で初めて実用化したと発表した。
カイズとは、タイヤから接地面の情報を収集・解析し、路面情報やタイヤの状態を把握するセンシング技術のこと。
今回開発したシステムは、タイヤの内側に貼り付けたセンサーが路面の変化をリアルタイムに感知し、その情報を車載装置で解析して、刻々と変わる路面状態を乾燥、シャーベット、凍結など7つの区分に判別。その結果を車内ディスプレイでドライバーに伝達することにより、安全運転を支援するもの。
センサーは加速度・圧力・温度のデータを収集するが、このシステムで使われるのは加速度のデータで、タイヤの回転方向の加速度を検出することにより、路面の状態を把握する。
このシステムでカギとなるのが、加速度センサーの信号の中にある路面状態ごとの情報を数値化することと、数値化された情報を基に、あらかじめ設定した基準と照らし合わせて路面状態を判別することだ。
なぜ加速度データなのかと言えば、タイヤが路面に触れずに回転するとタイヤには力が加わらないので加速度はゼロだが、車両に取り付けられて車の荷重を支えながら回転すると、路面と接した時と離れる時に力の変化が生じて、大きな加速度を得ることになる。
これをグラフ化すると、