ベルトメーカー3社の16年3月期第2四半期決算が出そろった。国内では自動車生産台数の減少が続いたものの、一般産業用が堅調に推移した。海外では、引き続き米国が好調に推移した他、アジアで二輪車用、農業機械用、金融機器用が伸長した。収益面では、販売増および為替の影響が寄与し、3社とも増収増益を達成。うち2社が過去最高益を記録した。
〈バンドー化学〉
バンドー化学の16年3月期第2四半期連結決算は、売上高が481億5200万円で前年同期比2・6%増、営業利益は29億1900万円で同40・8%増となった。
ベルト事業の内訳を見ると、自動車部品は売上高が215億円で同5・1%減。欧米で自動車生産台数が引き続き好調に推移したものの、中国、アジアおよび日本の生産台数の低迷によって販売は減少した。一方、二輪スクーター用変速ベルトを手がけるベトナム、インドにおいては販売が拡大した。地域別では欧米が同13・8%増、中国が同9・8%減、アジアが同7・9%減、日本が同6・1%減。
また産業資材の一般産業用伝動ベルトは、売上高が82億円で同16・9%増。産業機械用伝動ベルトはアセアン諸国および米国で、農業機械用伝動ベルトは中国およびアセアン諸国で、それぞれ市場開拓に注力し販売が増加した。地域別では欧米が同19・2%増、中国が同52・5%増、アジアが同48・3%増、日本が同0・9%減。
同じく産業資材の運搬ベルトは、売上高が95億円、同7・6%増となった。資源開発用コンベヤベルトの輸出が減少したが、国内の急傾斜搬送用コンベヤベルトの販売が好調に推移、軽搬送ベルトは、物流・食品分野への拡販が図られた。
これらの結果、ベルト事業全体の売上高は394億1900万円、同1・8%増となった。
〈三ツ星ベルト〉
三ツ星ベルトの16年3月期第2四半期連結決算は、売上高が347億9200万円で同5・6%増、営業利益は42億1000万円で同10・1%増となり、利益項目は過去最高を記録した。
国内ベルト事業では、一般産業用は前期並みに推移したものの、自動車用ベルトは補修用の需要
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