東ソー 公募増資で財務基盤強固に

2015年12月11日

ゴムタイムス社

 宇田川社長が会見 重点領域に資源集中

 本年創立80周年を迎えた東ソーの宇田川憲一社長は12月4日、都内のクラブ関東で記者会見を行い、2016年3月期上期業績を総括するとともに、各セグメントの取組みや通期業績見通しを明らかにした。

 会見で宇田川社長は、クロル・アルカリ事業(化学品、ウレタン、セメント)、石油化学事業(オレフィン、ポリマー)、機能商品事業(有機化成品、バイオサイエンス、高機能材料)の各セグメントの取り組みについて、「コモディティ分野とスペシャリティ分野をバランスよく事業展開する『ハイブリッド経営』を進めている。中長期的に取り組むべき重点領域として設定した『ライフサイエンス』『環境・エネルギー』『電子材料』の3分野に研究開発資源を集中し、組織の壁を越え保有技術のシナジーを活かした研究開発を推進している」と述べた。

 通期の売上高については、原油・ナフサ価格等の下落に伴う国内外の製品価格の下落が響き従来予想を下回る見込みだが、上期にナフサ価格をはじめとした原燃料価格の下落による交易条件の改善等が寄与し、利益段階では従来予想を上回る見通しであることを明らかにした。

 また、現在、策定中の次期中期経営計画については、この7月に実施した公募増資により、成長戦略を着実に実行できる強固な財務基盤を確保したとし、中計期間を3ヵ年と設定。「引き続きコモディティとスペシャリティの両輪を柱に据え、早期に売上高営業利益率10%の達成を目指す」と述べた。

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