【新春トップインタビュー】ゲイツ・ユニッタ・アジア 宮本修二代表取締役副社長

2016年01月04日

ゴムタイムス社

 インドを含むアジア地域で自動車や一般産業用のタイミングベルトやテンショナー等を生産・販売しているニッタグループの「ゲイツ・ユニッタ・アジア」。宮本修二副社長に2015年の総括と共に今後の抱負などを聞いた。

 ■2015年度を振り返って

 2015年度は増収増益の見込み。収益については、コストダウンの取組みの成果が上がっている。メインの中国市場では新車需要が伸び悩み始めたものの、アフターマーケット市場におけるベルトやテンショナーが順調に推移。米国のアフターマーケット市場で好評だった販売店用の車種別ベルト検索ソフトを中国市場にも導入を始めた。

 中国でのアフターマーケット市場の拡大を図る上で課題であった販売店従業員のベルトに関する知識の習得が、このソフトの導入で一気に解決され、大きな効果をあげることを期待している。

 日本市場は、自動車新車販売の停滞を一般産業の需要でカバーした格好。韓国は、タイミングベルトの不振を新たな製品の拡大で補った。
タイは前年並み、インドは政治の安定により拡大基調をたどっている。今後は中国の減速分を、インド市場でカバーしていく構想であり、早急に推し進めていきたい。

 ■2016年度の見通しと抱負

 2016年度については売上高、利益ともに更なる増加を目指して取組む。

宮本修二 代表取締役副社長

宮本修二 代表取締役副社長

 日本では、一般産業での需要に期待している。ロボット、半導体製造装置、工作機械などの業界において、市場ニーズを汲み上げ、それを満たす製品を開発し、スピード感をもって市場投入していくことで新たな可能性を切り開いていく。

 海外では、中国の補修市場開拓体制の整備を進めるとともに、インドでの販路整備に取り
組んでいきたい。

 ■今後の自動車向け製品開発について

 欧州ではまだ、ディーゼルが主体。内燃機関(レシプロエンジン)搭載型の自動車は今後もまだ残る。また、パワーステアリングやブレーキシステムなどの駆動系については、ベルトの性能を発揮できる余地は残されている。そういうことを考えるとベルト駆動がなくなるとは当面は考えにくい。

 日本で開発を進めている油中タイミングベルトについては、日本国内において数年以内に実車登載され、コンパクトカーを皮切りに実走するようになると見ている。

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