2015年下半期値上げ 値上げ企業一覧

2016年01月15日

ゴムタイムス社

 TPE・カー黒が値上げ

 2015年下半期も原材料の値上げが実施された。原材料メーカーによる値上げアナウンスは別表の通り。年初に一旦原油価格が反発したことや、ナフサの需給がタイトになったことなどの影響で、夏季に集中してTPE、カーボンブラック等の価格修正が実施された。

 〈カーボンブラック〉
 東海カーボンは7月1日納入分より、カーボンブラック全品種を13・0円/kg値上げした。
 為替の急激な円安進行に伴う原料油価格上昇により、大幅にコストが増加。同社は、自助努力によるコスト削減だけでは吸収できず、今後の安定供給継続のために価格改定を行ったとしている。

 旭カーボンは8月1日納入分からカーボンブラック全品種の価格を改定した。値上げ幅は13・5円/kgで、14年4月以来の改定となる。
 同社では、今回の価格改定は原料油価格の高騰分のみで、他のコスト変動分などは含まれていないとしている。

 〈合成ゴム、TPE〉
 三井化学は7月21日納入分より、三井EPT(EPDM)、ノティオ(オレフィン系熱可塑性エラストマー)など、エラストマー製品の価格を改定した。国内では10円/kg以上、海外では100USドル/t以上の値上げとなる。同社はエラストマー製品の主原料であるナフサ価格が、アジア域内での旺盛な需要を背景に上昇したことなどを理由に挙げた。

 クラレは8月1日出荷分より、エラストマー関連製品の価格を改定した。値上げ幅は、国内向けが30円/kg、海外向けは同0・25USドル。対象製品は水添スチレン系エラストマーである「セプトン」、「ハイブラー」、TUポリマー、および液状ゴム、トランス―ポリイソプレンゴム。同社は、エラストマー関連製品の主要原料価格が、市況の反発や円安の進行により大幅に上昇したため、事業収益が悪化したとして、価格改定に踏み切った。

 旭化成ケミカルズは8月1日出荷分より、エラストマー製品の価格改定を行った。水添スチレン系熱可塑性エラストマー(タフテック、S.O.E.など)が30円/kg以上、スチレン系熱可塑性エラストマー(タフプレン、アサプレンなど)は25円/kg以上の値上げとなった。主原料市況の上昇や円安の進行を背景に、対象製品の製造コストが増加したため、同社は安定供給維持のため価格改定に踏み切った。

 〈ゴム薬品〉
 東ソーは8月1日納入分より、臭素・臭素誘導品(臭化水素酸・難燃剤)の価格を改定した。臭素・臭化水素酸は20%、難燃剤は30%の値上げとなった。同社は、臭素と臭素誘導品の需給バランスが逼迫しており、海外市況は上昇基調にあったことを価格修正の理由に挙げている。

 

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