日本インシュ 新工法で耐火構造認定を取得

2016年01月22日

ゴムタイムス社

 日本インシュレーションは1月20日、同社、エーアンドエー工事及び東翔ダンボで、清水建設が開発したACW裏打ち耐火材の支持工法を使用したスパンドレル部分のはり合成耐火被覆工法の耐火構造認定を取得したと発表した。

 今回取得した認定は、ACW裏打ち耐火材としてけい酸カルシウム耐火被覆板(JICカーテンウォール耐火パネル)を、はり耐火被覆材として吹付けロックウールおよび巻付け耐火被覆材を用いた仕様。

 建築基準法では、上階への延焼防止を目的として、スパンドレル部分に防火措置を講じるように求められている。高層ビルなどで外壁をアルミカーテンウォール(ACW)で構成する場合は、スパンドレル部分に裏打ち耐火板を設置して延焼防止を行うが、2008年の国土交通省からの技術的助言により躯体から直接支持することでアルミが溶けても耐火板が脱落しないことが求められるようになり、同社(JIC)では、これに適用できる「JICカーテンウォール耐火パネル」をこれまで販売してきた。

 先に認定を取得した工法(はり耐火被覆がけい酸カルシウム板)は、裏打ち耐火材を加工し埋込金物を仕込む事で技術的助言に適用可能となっていたが、今回の合成耐火被覆工法によれば、裏打ち耐火材を耐火パネル支持金物に乗せ転倒防止を図る事で技術的助言に適用でき、吹付けロックウール及び巻付け耐火被覆材との合成耐火構造が可能となった。

 裏打ち耐火材がはりの耐火被覆の一部を兼ねる構造となるため、合成耐火工法には施工性の大幅な向上、耐火被覆材施工量の低減、コスト低減と工期の短縮というメリットがある。

 まず、外壁とはりの間の耐火被覆材の施工を不要とすることができるため、耐火被覆工事の施工性が格段に向上する。特に、外壁部を先行取り付けする場合に、外壁とはりの間の空間が狭小なために施工に困難を伴っていた、はりの耐火被覆の施工が極めて容易になり、作業安全性も向上する。

 また、外壁とはりの間の耐火被覆材を不要とすることができるので、耐火被覆材の施工量を約30%低減できる。

 さらに、上記の施工性の向上と耐火被覆材施工量の低減により、コストの低減とともに、工期を短縮することができる。

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