ナノテクノロジー、3Dプリント、新機能性材料、コンバーティング、表面技術、省エネなど各分野の最先端技術およびサービスが一堂に会した展示会が、1月27~29日までの3日間、東京ビッグサイトにて同時開催された。
ニッタは開発中のカーボンナノチューブ(CNT)技術を応用した炭素繊維強化樹脂(CFRP)複合材料について、解析結果も交えて紹介した。
もともと軽量化素材として、スポーツ用品から航空機部品まで幅広く使われていたCFRPには、複合材料ゆえに、炭素繊維と樹脂との界面が剥離しやすい欠点があった。
同社は独自に開発したCNT複合化技術により、炭素繊維一本ずつの表面にCNTを網カゴ状にびっしりと付着させ、曲げや耐衝撃などの強度向上を実現。各種実験でも、CNTを複合させることで接着強度が30%向上し、ばらつきも小さくなることを明らかにした。
また、界面の密着性向上により、さらなる薄層化、軽量化設計が可能となるとのこと。
同社は、CFRPのアプリケーションを有する企業とCNT複合CFRPが活用できるアイテムに関して共同研究・開発を進める意向で、幅広い業界からの問い合わせがある模様。
ブースでは30分に一度、CNT複合化技術の概要について全体レクチャーを行うとともに、個別の質問に対して説明員が丁寧に解説を行っていた。
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