アキレスの4~12月期 売上横ばいも大幅増益

2016年02月10日

ゴムタイムス社

 アキレスの2016年3月期第3四半期連結決算は、売上高が652億700万円で前年同期並み、営業利益は13億6200万円で前年同期比79・0%増、経常利益は18億1200万円で同64・2%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は23億100万円で同98・3%増となった。

 セグメント別では、シューズ事業はジュニアスポーツシューズのトップブランド「瞬足」と、高機能スーパークッション「ソルボセイン」を搭載した「アキレス・ソルボ」で、コストアップを吸収するための販売価格改定が影響し、いずれも前年売上を下回った。

 14年4月から発売を開始した米国ブランド「アウトドアプロダクツ」は好調に推移したが、シューズ事業全体では前年売上を下回った。

 この結果、シューズ事業の売上高は137億1500万円で同3・1%減、セグメント損失は5億7500万円(前年同期は3500万円の利益)となった。

 プラスチック事業では、車輌内装用資材は堅調な北米マーケット向けで伸長したが、国内自動車販売の不振、中国・東南アジアマーケットの減速により、ほぼ前年並みの売上となった。

 フイルムの国内事業は、機能性フィルムと産業用は伸びたものの、一般用が低迷し前年売上を下回った。輸出は、欧州向け窓用は好調だったが、産業用で苦戦し前年売上を下回った。

 北米事業は医療用などが好調に推移したものの、文具用は苦戦。農業分野は生分解用が好調だったが、農業用ハウスの需要低迷もあり、前年売上を下回った。

 建装資材は建築関連市場が緩やかな回復基調に向かったものの、床材はクッションフロアの需要減少の影響を受け、壁材は低価格品の販売減少の影響により、前年売上を下回った。

 引布商品は輸出用の引布原反とテント、内需用のテントが好調で、前年売上を上回った。

 これにより、プラスチック事業の売上高は288億5200万円で同1・0%減、セグメント利益は18億5300万円で同49・5%増となった。

 産業資材事業では、ウレタンはマットレス「フレアベル」の拡販により寝具用が伸長、インテリア用も好調に推移し、前年売上を上回った。

 断熱資材はスチレン製品でブロックの拡販が図れたが、ボード製品・システム製品は建築市場の低迷を受け減少し、パネル製品も仮設ハウス向けが落ち込み、前年売上を下回った。

 工業資材は静電気対策品が半導体分野の主要顧客の在庫調整と切替えで減少したが、RIM成形品が海外市場向けで伸長し、前年売上を上回った。

 この結果、産業資材事業の売上高は226億3900万円で同3・3%増、セグメント利益は16億3200万円で同56・9%増となった。

 通期の連結業績予想については、当初予想から売上高を下方、各利益項目を上方修正した前回(11月6日)公表値から、さらに売上高を下方、各利益項目を上方修正した。売上高は880億円で前期比1・2%減(前回予想比2・2%減)、営業利益は15億円で同64・3%増(同25・0%増)、経常利益は21億円で同41・9%増(同5・0%増)、純利益は24億円で同86・4%増(同9・1%増)を見込んでいる。

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