昨年6月、豊田合成の取締役社長に就任した宮﨑直樹氏。トヨタグループ唯一の高分子メーカーで、青色LEDのパイオニア企業でもある同社を舵取りして半年。宮﨑社長に、足元の課題や今後の戦略等について尋ねた。
◆この半年間の感想を
当社の事業はグローバルで順調に拡大しているが、ものづくりの基本たる安全や品質、納期の面で、より強固な基盤を築き、持続的な成長に繋げていきたいと考えている。
そこで、年頭に、基本に立ち返り「足腰の強化」を図ろうと、号令をかけたところだ。
◆具体的な取組みは
1つ目は「人的リソーセスを量・質ともに充実させる」。ここ数年、海外を中心に事業拡大を進めている中で、一部に充足していないと感じるところがある。必要なところに人の手当てを行うとともに、人材育成をこれまで以上に取り組む。
2つ目は「仕事そのものと仕事のやり方を見直す」。従業員各自が本来業務に専念できる環境を整えるために、付加価値を生まないムダな仕事を徹底的に排除する。
3つ目は「企業風土の改革」。いい会社はトップダウンとボトムアップのバランスが優れているもの。双方向のコミュニケーションを強化し、最前線で働く方からの意見が上がりやすい風土作りに努める。
これらの活動を推進することで、結果として「安全」「品質」「納期」がさらに磨かれ、お客様との信頼関係が高まると考えている。
◆足元業績と通期予想は
16年3月期第3四半期は、堅調な北米市場に支えられ、増収増益を確保した。通期においても、計画達成に向けて力を尽くしている。
◆中計について
「TG 2020 VISION」では、12~14年を
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