ミシュランの1~12月期 営業益が5億ユーロ増加

2016年02月25日

ゴムタイムス社

 日本ミシュランタイヤは2月24日、ミシュランの2015年12月期期末決算を発表した。

 売上高は211億9900万ユーロ。営業利益(特別損益算入前の営業利益)は4億700万ユーロ増の25億7700万ユーロで、売上高比12・2%を達成。

 販売(トンベース)は全事業セグメントで市場を上回って3・2%増加し、特に乗用車・ライトトラック用タイヤが6・7%伸びた。第4四半期の伸びはグループ全体で4・2%、乗用車・ライトトラック用タイヤは8・7%となった。

 フリーキャッシュフローは、3億1200万ユーロの買収算入前で、9億6500万ユーロ。これは2014年を下回った、18億400万ユーロの資本支出を反映している。

 営業利益率の著しい伸びは、下半期が12・3%増と好調だったため。乗用車・ライトトラック用タイヤは14年下半期比2・6ポイント上昇の12・2%増、トラック用タイヤは同2・6ポイント上昇の11・1%増となった。

 また、特殊タイヤが通年で18・6%増と良好な回復力を示したほか、下半期に価格ミックス・原材料が、予想通り1億500万ユーロのプラスの影響をもたらした。

 さらに、競争力強化計画が年間2億6100万ユーロの増加をもたらし、生産コストと諸経費の増加を相殺した。

 15年の同社株の4億5100万ユーロの株式買戻しと株式消却(発行済資本比2・7%)に続き、今年1月に株式買戻し計画の新たな限度額を発表。

 こうしたグループの将来への信頼を反映して、配当性向37%となる1株当たり2・85ユーロの配当が、5月13日の年次株主総会で株主に提案される予定となっている。

 今年の見通しは、乗用車・ライトトラック用タイヤとトラック用タイヤの需要は成熟市場で上昇が続き、新興市場では引き続き昨年のトレンドに沿ったものとなる見込み。特殊タイヤの需要は、鉱業会社の在庫削減による影響を引き続き受けると予想される。

 こうした環境下での今年の目標は、事業を展開している市場で、少なくとも世界的トレンドに一致した販売量の成長、為替レート変動による影響を除外した場合の営業利益(特別損益算入前の営業利益)の増加、8億ユーロを上回る構造的なフリーキャッシュフローを達成すること。

 また、今年から20年にかけての目標として、営業利益率(特別損益算入前の営業利益率)について、乗用車・ライトトラック用タイヤセグメントで11%から15%、トラック用タイヤセグメントでは9%から13%、特殊タイヤセグメントでは17%から24%という意欲的な数値を設定している。

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