日本建設機械工業会の藤岡純会長は2月25日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行い、建設機械需要予測を発表した。
15年度の出荷金額は1兆9932億円で前年比7%減の見込みとなった。出荷金額が2兆円を切るのは3年ぶりのこと。一方、16年度は1兆9568億円で同2%減との予測を示した。昨年8月に発表した予測に比べ、15年度は1249億円下回る見込みで、藤岡会長は「下期は輸出が大きく落ち込み、国内ではリース・レンタル業で買い控えがあった」と述べた。また、16年度についても下方修正し、前年実績を下回る予測となった。
なお、15年度の輸出比率は57%で、前年度比2ポイント下落した。
15年度下期の国内出荷は、安定した官民の建設投資や震災復興による需要があるものの、11年次排ガス規制の生産猶予期限終了に伴う旧型機需要の反動減が油圧ショベルに加え、ミニショベル及びホイールローダでも想定され、下期計では4403億円で前年同期比7%減と見込んだ。
この結果、15年度の国内出荷は8612億円で同2%減となり、2年連続で減少する見込みとなった。
15年度下期の輸出は、北米向けの住宅建設が堅調なものの、鉱山やエネルギー関連が低調に推移することに加え、資源開発国向け、アジア、中国向けの需要の減少により7機種が減少すると見込まれ、下期計では5645億円で同14%減の見込みとなった。
この結果、15年度の輸出は、1兆1320億円で同11%減となり、2年ぶりに減少する見込みとなった。
ちなみに、15年度の仕向先別の構成比では、国内の44・8%に次いで、北米が19・4%、欧州が11・1%の順となっている。藤岡会長は「先進国は成熟市場で安定している。仕向け地別では前年度と大きな変化は見られない」と説明した。
16年度の国内出荷は、引き続き官民の建設投資や震災復興による需要が継続すると予測され