JSRは3月17日、女性活躍推進に優れた上場企業として、経済産業省と東京証券取引所により2015年度「なでしこ銘柄」に選定されたと発表した。
同社では2010年度から、人材多様化の促進を目指す「ダイバーシティ推進」を重要経営課題に位置づけている。その中でまずは女性の活躍推進に着手し、女性社員の採用比率および管理職比率の目標値を設定して向上につなげてきた。また、育児や介護との両立支援制度など、女性に限らず誰もが働きやすい仕組みの定着にも取り組んできた。
2015年6月には専門部署として「ダイバーシティ推進室」を設置し、多様な人材が力を発揮できる組織づくりに取り組んでいる。
「なでしこ銘柄」の選定過程では、「女性のキャリア促進」と「仕事と家庭との両立サポート」について評価が行われる。
「女性のキャリア促進」に関して、同社では、女性社員と管理職が共にキャリア開発について考え理解を深めるための各種セミナーを実施しているほか、管理職候補層の女性社員が上司との面談を通じてキャリアプランを明確にし能力育成計画を策定・実行する取り組みも開始している。
また、「仕事と家庭との両立サポート」については、法定の勤務制度に加えて2006年から在宅勤務制度を取り入れたほか、育児休業者がスムーズに復職できるよう、復職に先立って育児休業者と所属長が面談する制度を導入済み。また、復帰後6ヵ月以降も勤務を継続する社員に対し、給付金の支給も行っている。
同社は、様々な事業をグローバルに展開し、多岐にわたる事業戦略を推進していくために、多様な人材を活用することが非常に重要であるとし、女性活躍推進にとどまらず、「個人」のもつ多様な価値観を尊重する風土づくりを引き続き目指していくとしている。