鬼怒川ゴム工業は3月29日、同日開催の取締役会において、同社の連結子会社である「KINUGAWA MEXICO」(メキシコ)に対する債権の一部について債権放棄すること、および2016年3月期の個別決算において、同債権放棄の実施に伴う特別損失の計上を決議したと発表した。
同子会社は2010年夏に設立され、近隣のグローバル自動車メーカーに対応する拠点として、自動車用ゴムおよび合成樹脂部品の製造・販売を展開していた。2013年には生産拡大のため約20億円の追加投資が行われ、同社グループの中で米州最大規模の生産拠点となっていたが、2015年9月末時点で1億6900万ペソ(約11億円)の債務超過に陥るなど業績が悪化していた。
債権の種類は売掛金等で、債権金額は1300万USドル(約14・7億円)、債権放棄の実施日は2016年3月31日。
同社では、同債権放棄にかかる特別損失は個別財務諸表のみで計上されるものであり、連結決算ではは相殺消去されるため、連結損益への影響はないとしている。