東洋ゴム 2016年度入社式を開催

2016年04月01日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は2016年度入社式を開催した。

 新入社員に対して、清水隆史社長のあいさつは以下の通り。

 新入社員の皆さん、本日は入社、おめでとうございます。

 会社を代表してひと言お祝いを申しあげます。

 これまで学業に励み、そして、未来への秘めた思いを形にしようと当社を選んでくれた37名の皆さんを我々の新たな仲間として迎えることができ、役員・社員一同、心から喜んでいます。
 昨年、不祥事が重なった当社は、今、問題の解決に向けた対応、そして再発防止策の徹底を会社の最優先課題として掲げ、これに全力で取り組んでいます。当社の中から起こした不祥事によって、今なお、多くの関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけしていることを、まず、ともに認識いただかなければなりません。

 ただ、当社が起こした問題は、当社に集う仲間にしか解決はできませんし、また、当社に集う仲間こそが解決できるのだと私は信じています。人は苦境に陥ったときにこそ、その人の真価が問われるといわれます。会社は人の集団であり、まさしく当社に集う一人ひとりが今、その真価を問われており、真正面から向き合って、これをなんとしても乗り越えていこうとしています。

 私は社長就任以来、会社が生まれ変わるラストチャンスだという危機意識と覚悟を持とう、と社内に語り続けています。何としても会社をもう一度輝く組織にしよう、社会からの信頼を取り戻そうとするエネルギーが、今、社内でぶつかり合っています。誤解を恐れず言うと、皆さんは、こうした会社が生まれ変わろうとしている極めて意義深い年に入社したのだと思っています。

 どのような大きなプロジェクトも、目の前の日常的な業務にも、仕事には「原理原則」というものがあります。皆さんがこれから取り組む仕事の、その本質について先輩社員や上司と語らい、その仕事は何のためにあるのか、どのように向き合うべきか、社会人として仕事に対する原理原則を常に見つめ、体に染み込ませていってもらいたいと思います。時には、スマートフォンから離れ、仲間とフェイス・トゥー・フェイスで会話、対話することも必要です。社会人にとって、コミュニケーションはお互いを認め合い、高め合うためにたいへん意味のある大事な時間だからです。

 当社は、この数年間にグローバルに業容を拡大してきました。今や1万1000人以上を数える従業員の約半数が海外の国籍となります。世界経済の変化やダイナミズムをいかに嗅ぎ取って事業に生かせるかが、当社の企業価値に結びついていきます。ぜひともグローバルに活躍できる知力、そして胆力を身につけ、自分の専門能力を伸ばしていただきたいと思います。

 当社は昨年、70周年を迎えましたが会社有史以来の激流に揉まれました。今一度、原点に立ち返り、新たに創業するくらいの思いでやり直そうとしています。本年度は、これまでの中期経営計画の最終年度でもあり、新たに、将来への成長設計を行なう重要な年と位置づけています。

 皆さんを新たな同士として迎え、これから、全役員、全従業員の皆さんとともに夢を描き、そのために、力を結集していきましょう。新入社員の皆さん一人ひとりが発揮していく力もその重要な力の一つなのです。

 何を求められているかを考え、それを自らが日々の行動に移さなければ何も生まれてきません。そこが、大学生活と社会人で、まず大きく異なる事実だと肝に銘じてください。仕事は与えてもらうのを待つものではありません。ことごとく自ら学び、自ら考え、自らの知恵と思いをもって創り出していくのが仕事だと私は思っています。会社は一人ひとりの思考と日々の実践があって初めて前へ進むことができるのです。

 皆さんは今日、人生の新たなスタート地点に立ちました。ぜひ一緒に、この会社を夢の持てる、明るく元気な会社に作り直していきたいと思います。本年が将来の東洋ゴム工業の礎となるよう、力を合わせて頑張りましょう。

 以上、皆さんへの大きな期待を込めて、わたくしからの挨拶といたします。

 本日は入社、本当におめでとうございます。

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