住友理工は4月7日、心肺蘇生法(心臓マッサージ)の訓練をサポートする胸骨圧迫訓練評価システム「しんのすけくん」を5日、小牧本社がある小牧市に寄贈したと発表した。
小牧市役所での贈呈式に出席した住友理工の松井徹社長は「しんのすけくんを通じて、小牧市にお住まいの皆様の、正しい心肺蘇生法の習得のお役に立ちたい」とあいさつし、山下史守朗市長にしんのすけくん1台を手渡した。
山下市長は「圧迫の位置や深さなど微妙な差異は、教える側だけでなく、学ぶ側にとっても難しい。これらが可視化されたしんのすけくんは、非常に意味のある製品。訓練に活用していきたい」とコメントした。
贈呈式では、同市消防本部の救急救命士がデモを実演後、山下市長が心臓マッサージを体験。「もっと深く」「もっと頭側へ」などの音声ガイドを頼りに、訓練を受けた。
小牧市は今後、同製品を市消防本部の職員らの訓練などに活用するとのこと。
3月29日に販売を開始したしんのすけくんは、同社開発の圧力検知センサー「スマートラバー(SR)センサ」を応用したもの。心臓マッサージの訓練で重要な要素となる圧迫位置、圧迫の深さ、リズムなどを検知し、リアルタイムで表示される画面を見ながら、訓練が受けられる。要素ごとに得点化し、客観的に評価することにより、訓練の質の向上を図る。
住友理工では同製品の普及に努め、万が一の時にも正しく心肺蘇生が行える人材の裾野を広げることで、「安心・安全・快適」な暮らしづくりを目指していく方針だ。