横浜ゴム 「アドバン」がフォーミュラに復帰

2016年04月28日

ゴムタイムス社

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 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦が4月23・24日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。
 横浜ゴムは2016年シーズンより、同レースに「アドバン」のワンメイク供給を開始、トップフォーミュラへの復帰は20年ぶりとなった。

 

野呂政樹執行役員 タイヤ消費財開発本部長 兼 タイヤ研究開発部長 が記者会見を行った

野呂政樹執行役員 タイヤ消費財開発本部長 兼 タイヤ研究開発部長 が記者会見を行った

 スーパーフォーミュラ復帰決定時のヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナルの社長で、現在は横浜ゴム執行役員、タイヤ消費財開発本部長兼タイヤ研究開発部長の野呂政樹氏が鈴鹿サーキットで記者会見を行い、スーパーフォーミュラ復帰の経緯などを語った。

スーパーフォーミュラの車両に取り付けられたアドバン

スーパーフォーミュラの車両に取り付けられたアドバン

 野呂氏はJRP(日本レースプロモーション)からワンメイク供給の打診があったことを明らかにした上で「スーパーフォーミュラのタイヤ開発は容易なものでないので、技術的にトライする意義がある」とし、「モータースポーツを盛り上げるために、もう一度横浜ゴムがやる必要があると感じた。タイヤとしてできることを今後もやっていきたい」と参戦への思いを述べた。

ワンメイク供給するADVANレーシングタイヤ

ワンメイク供給するADVANレーシングタイヤ

 開発について野呂氏は「安全性を確保した上で、壊れないタイヤを供給することが大事になる。初年度でスーパーフォーミュラのデータがないまま、全てのサーキットで通用する耐久性を一つのタイヤで満たしつつ、なおかつ早さも追及した同じ品質のタイヤを用意しないといけないことに非常に苦労した」と述べた。

各車のリアウイングにもアドバンのロゴが表示されている

各車のリアウイングにもアドバンのロゴが表示されている

 市販タイヤの開発については「市販タイヤはあらゆる状況を考慮して作られている。幅広い状況でも安定した性能を出すことはワンメイク供給にも通じる部分があり、技術的にも応用できる」とし、スーパーフォーミュラで得た技術を絶えずフィードバックし、次のアドバン開発にも活かしていくと説明した。

 野呂氏はSUPER GTとスーパーフォーミュラの違いについて「SUPER GTではマシンに強力なダウンフォースがかかっており、タイヤに大きく加重がかかる状態でマシンが走行するが、これに対してスーパーフォーミュラのマシンでは、高速から低速まで荷重変化が大きく、タイヤに対して加重がかかったり、抜けたりするので、あらゆる場面で性能を発揮しないと早く走れない」と述べ、SUPER GTで培った技術とは違った一つ上の技術があると説明した。

 

レース前にはピットウォークが行われ、ピットロードはファンで埋め尽くされた

レース前にはピットウォークが行われ、ピットロードはファンで埋め尽くされた

 

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 供給タイヤはオレンジオイル配合技術により優れたグリップ性能を維持しながら環境性能を高めた「アドバンA005」とウェット用の「アドバン A006」。

 

 全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズは純然たるレーシングカーであるフォーミュラカーで競われるアジア最高峰のレース。1996年に全日本選手権フォーミュラ・ニッポンとしてスタートし、2013年にはアジアを中心にグローバル展開するにあたり全日本選手権スーパーフォーミュラに改称、そして2016年からは全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズとして開催される。

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