横浜ゴムは4月25日、新潟市で1月20~29日に行われた、バス停のバリアフリー縁石の実証実験に協力したと発表した。
この実験は日本交通計画協会が主催し、新潟市と新潟交通の協力を得て実施。横浜ゴム、アドヴァンス、日本道路、三井物産プラントシステムも協力した。
従来のバス停は、バスの車体と縁石を密着させることが難しく、乗降口と歩道の間に生まれる隙間が高齢者や車椅子、ベビーカー使用者が乗降する際の大きな負担となっている。バリアフリー縁石には、こうした隙間を解消する効果がある。
実験には、すでに欧州市場で実用化されている欧州製の縁石と、日本国内で開発中の縁石の計2種類のバリアフリー縁石が使われた。これらの縁石は、車道に面した側面が内側にカーブを描くように加工されている特殊なもの。タイヤのショルダー部をカーブに沿うように接触させながら停車することで、縁石側面がタイヤのガイドとなるため、車体を正確に縁石側まで寄せることが可能となる。
バリアフリー縁石の使用では、縁石に接触するタイヤショルダー部の耐久性が重視される。横浜ゴムはタイヤの耐久性に関する検討や、シミュレーションなども含め実証実験に協力。夏タイヤ「MY777」とスタッドレスタイヤ「ゼン903ZW」を使用し、タイヤ形状の違いによる車両停車時の正着し易さ、耐久性への影響などを確認した。
バリアフリー縁石は、これまで国内での導入事例はないものの、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて導入が予定されている東京臨海部BRTシステムをはじめ、全国各地で導入検討の動きがはじまっている。