横浜ゴムは4月25日、岩手県上閉伊郡大槌町の大槌町浄化センター敷地内にある「平成の杜」で、大槌町立大槌学園が「ふるさと科」授業の一環として22日に実施した植樹に、苗木提供と植樹指導を行ったと発表した。
約20人の同社ボランティアスタッフが植樹指導に当たり、大槌学園の4年生71人、7年生70人の合計141人が約10mの植樹マウンドに、土地本来の常緑広葉樹などの苗木726本を植樹した。大槌学園では2020年まで毎年約600本ずつ、合計約3000本の植樹を実施する計画。
同町では、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏が東日本大震災後に提唱した、東北地方の太平洋沿岸に防潮林を築く「いのちを守る森の防潮堤」構想を取り入れた「鎮魂の森」づくりを復興計画の一つに掲げている。横浜ゴムはこの計画に賛同し、東日本大震災復興支援活動の一環として、12年にモデルケースとなる植樹会を開催、その森を「平成の杜」と命名した。以来、毎年春に平成の杜植樹会を開催し、地元住民とともに昨年までに、全長約300mの植樹マウンドのうち約250mの植樹を完了させた。一昨年からは植樹会に合わせ、大槌学園の生徒による植樹も行われてきたことから、残りの約50mについては同学園のふるさと科授業で活用されることになった。
大槌町への植樹支援は、同社が07年から取り組んでいる「YOKOHAMA千年の杜」プロジェクトで培ったノウハウが活かされている。同プロジェクトは宮脇氏の指導の下、国内外の生産事業所に50万本を植樹するもので、苗作りから植樹、その後の杜の育成までを従業員が自ら行っており、昨年12月までに約41万本を植樹している。