日本ゼオンの田中公章社長は4月28日に開催した決算説明会の中で、中期経営計画「SZ―20フェーズⅡ」の進捗状況を説明した。
同社では2020年に連結売上高を5000億円とすることを目標に、11~13年度をフェーズⅠ、14~16年度をフェーズⅡとして取り組みを推進。フェーズⅡでは、エラストマー素材事業と高機能材料事業のそれぞれの強みを磨き上げ、両輪でグローバルに事業を拡大することを基本戦略として掲げている。
このうち、エラストマー素材事業では「成長市場へのグローバルな対応による強い事業のさらなる強化」を事業セグメント別戦略として設定。田中社長は同事業の進捗状況として「S―SBRの2拠点体制の確立」「ゼットポールの高耐熱性新製品の採用拡大」「バイオ合成ヒドリンゴムの上市」「手袋用NBRラテックス」「C5ケミカル事業の拡大戦略」を挙げ、説明を行った。
S―SBRについては、徳山工場に次ぐ2拠点目のシンガポール工場で、4月から第2系列を稼働させた。これにより、同工場の生産能力は7万tになり、徳山工場の5万5000tを加えると、同社のS―SBR生産能力は12万5000tへと拡大した。
2拠点体制のうち、徳山工場については