オカモトの2016年3月期連結決算は、売上高が883億8300万円で前期比9・3%増、営業利益は82億3700万円で同80・6%増、経常利益は96億6400万円で同60・6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は50億6700万円で同75・9%増となった。
産業用製品のうち、一般用・工業用フィルムは幅広い顧客ニーズに対応できるだけの生産体制の充実と、営業力強化により売上増となった。建材工業用フィルムは、北米市場を中心とする車両用プラスチックシート事業が好調に推移し、売上が大幅増。多層フィルムは、電池用フィルムは需要好調により堅調に推移したが、食品用・メディカル用フィルムが低調で売上減となった。農業用フィルムは、販売代理店の在庫調整と、生産者の節約志向の影響により売上減となった。
壁紙は住宅着工件数が前年並みとなり、売上は横這い。フレキシブルコンテナはワンウェイ用の需要が減少し、売上減。自動車内装材は昨年に続き、内外での国内自動車メーカーの採用車種と、生産台数の増加により売上大幅増となった。
粘着テープは通信販売・ドラッグストアなど、小売業への販売が順調に推移し売上増。工業用テープは車両用・住宅用は堅調に推移したものの、電材用の在庫調整の影響により売上減となった。
食品衛生関連商品は、価格競争が激化する中で、業務用ラップの新商品投入により売上は横這い。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、産地加工向け需要の増加と外食向け需要の増加により、売上増となった。
これらの結果、産業用製品の売上高は532億2500万円で同11・3%増、セグメント利益は52億4800万円で同82・3%増となった。
生活用品のうちコンドームは、引き続き国内市場は少子化・晩婚化により規模が縮小する中で、新商品の発売や積極的な販売施策の実行、インバウンド需要の取り込み、海外市場で積極的に営業展開を行ったことにより、売上が大幅に増加した。浣腸は、国内市場は縮小傾向にあるものの、既存商品についての販促活動を積極的に行った結果、売上微増。
除湿剤は梅雨・秋雨の需要期での積極的な販売施策により、売上が増加。カイロは暖冬の影響により、売上減となった。手袋は、産業用は堅調に推移したが、家庭用・食品用が減少し売上減となった。
メディカル製品のうち滅菌器は、需要減少により売上が微減。雨衣は道路交通法改正による自転車利用者の需要が増え、売上増となった。ブーツは、暖冬の影響と降水量の減少により、売上減。シューズは、円安を受けた値上げの実施などで、売上減となった。
以上の結果、生活用品の売上高は349億3000万円で同6・2%増、セグメント利益は43億8300万円(前年同期比51・2%増となった。
物流受託事業と太陽光発電事業のその他事業の売上高(振替前)は、35億7900万円で同0・5%増、利益は1億7700万円で同0・1%減)となった。
2017年3月期通期の連結業績予想は、売上高が845億円で前期比4・4%減、営業利益が66億5000万円で同19・3%減、経常利益が71億円で同26・5%減、親会社株式に帰属する当期純利益は51億円で同0・6%増を見込んでいる。
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