タイヤメーカー各社が4月に発表した新車装着(OE)情報は、以下の通り。
◆日本グッドイヤー
日本グッドイヤーは4月7日、全国プジョー正規ディーラーで販売されているプジョーのコンパクトSUV「2008クロスシティ」に、3月7日から同社のオールシーズンタイヤ「ベクター・フォーシーズンズ」が採用されたと発表した。
プジョーの技術承認を得たベクター・フォーシーズンズ(サイズ205/50R17・89V)は、欧州で開発されたスノー性能を併せ持つオールシーズンタイヤで、高速道路などのチェーン規制下でも走行が可能。
オールシーズンタイヤの採用により、街中での快適性・高速走行時の加速・悪路や雪道での走破性など、様々な条件下での走行性能向上に寄与する。
グッドイヤーはオールシーズンタイヤのパイオニアとして、1980年代から日本市場にベクターブランドを供給している。現在、ベクター・フォーシーズンズは乗用車向け23サイズを展開している
◆横浜ゴム
横浜ゴムは4月11日、トヨタ自動車が発売した新型「プリウス」の新車装着(OE)用タイヤとして、3種の納入を開始したと発表した。
日本、オセアニア、欧州などでは「ブルーアースE70」、北米では「ブルーアースS34」、その他の国では「アスペックA349」が装着される。装着サイズはブルーアースE70が215/45R17・87W、ブルーアースS34がP215/45R17・87V、アスペックA349が195/65R15・91H。新型プリウスは、国内では昨年12月9日から発売され、その後、各国・各地域での発売が予定されている。
ブルーアースE70とブルーアースS34は「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした、同社のグローバルタイヤブランドであるブルーアースの基盤設計や材料技術を採用している。
ブルーアースE70は低燃費性能を高めながら、安全性能と快適性能をバランスさせた乗用車用サマータイヤで、ブルーアースS34は乗用車用オールシーズンタイヤである。一方、アスペックA349は優れた走行性能や安全性能、快適性を実現した乗用車サマータイヤとなっている。
横浜ゴムはブルーアース・テクノロジーを投入したタイヤ開発を積極的に行っており、最新のエコカーやハイブリッドカーを中心にOEでの採用が進んでいる。
また、同社は4月20日、トヨタ自動車が18日に発売したスポーツハッチバック「オーリス」のハイブリッドモデルの新車装着用(OE)タイヤとして、「アドバンdB」の納入を開始したと発表した。
装着サイズは225/45R17・91W。
アドバンdBは横浜ゴムのプレミアムコンフォートタイヤ。優れた静粛性を誇るパターンを採用しながら、アドバンの開発技術を惜しみなく搭載し、ハイレベルな走行性能と快適性を実現。さらに低燃費性能も向上している。
また、ガソリンモデルについてもアドバンdBと「アドバンA460」「ヨコハマS70」を引き続き納入する。装着サイズはアドバンdBが225/45R17・91W、アドバンA460が205/55R16・91V、ヨコハマS70が195/65R15・91S。
◆住友ゴム
住友ゴム工業は4月13日、トヨタ自動車が4月12日から発売する新型「パッソ」に、環境タイヤ、ダンロップ「エナセーブEC300+」を納入したと発表した。
同製品は、新型「パッソ」の求める高い環境性能を実現するため、ダンロップの低燃費タイヤ「エナセーブ」シリーズの開発で培った低燃費タイヤ技術を投入した。タイヤの転がり抵抗低減による燃費性能の向上はもとより、操縦安定性能、ブレーキ性能、乗り心地を高次元でバランスさせている。
また、同社は4月13日、ダイハツ工業が4月12日から発売する新型「ブーン」に、同じく環境タイヤ、ダンロップ「エナセーブEC300+」を納入したと発表した。
同製品は、新型「ブーン」の求める高い環境性能を実現するため、ダンロップの低燃費タイヤ「エナセーブ」シリーズの開発で培った低燃費タイヤ技術を投入した。タイヤの転がり抵抗低減による燃費性能の向上はもとより、操縦安定性能、ブレーキ性能、乗り心地を高次元でバランスさせている。
さらに、同社は4月28日、日産自動車が北米市場で販売中の「ローグ」のタイヤのひとつとして、ファルケンの高性能SUV用タイヤ「ジークスZE001・A/S」の納入を開始したと発表した。
「ローグ」は「最適なサイズ、使いやすいユーティリティスペース、優れた環境性能」が北米で高く評価されている日産自動車のコンパクト・クロスオーバーSUV。今回装着されるファルケン「ジークスZE001・A/S」は、非対称パターンの採用により左右の剛性を最適化することで、「ローグ」が持つ高い走行性能と優れた環境性能、上質な乗り心地を高次元でバランスさせている。
「ファルケン」は高性能な新車への装着や、モータースポーツ活動などにより高い支持を獲得している、全世界で展開するグローバルブランド。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは4月22日、本田技研工業(ホンダ)が3月10日に国内向けに発売した新型燃料電池自動車(FCV)「クラリティ・フューエル・セル」の新車装着タイヤとして、「エコピアEP160」を納入すると発表した。
エコピアEP160は、安全性能や操縦性能などタイヤに求められる諸性能を高次元で維持しながら、転がり抵抗の低減を図っており、同車両が追求する性能の一つである、1回の水素充填による走行距離の向上に貢献している。
また、乗り心地や静粛性能も含めて高次元で両立させることにより、同車両の魅力を足元から支えるタイヤとなっている。
同車両は、ホンダ独自の技術により、クルマとしての「普遍的価値」である実用性の高さと、時代の先端にふさわしい「先進的魅力」を兼ね備えたFCVで、走行中に排気ガスを排出しないゼロエミッションビークルの中で、1回の水素充填による走行距離が世界トップクラスとなっている。
同社は今後もエコピアのグローバル展開、新車装着の拡大を積極的に進めていく方針だ。