【東部ゴム商組特集】活発な事業活動でゴム産業の発展に寄与

2016年05月30日

ゴムタイムス社

 第38回通常総会を開催

 東部工業用ゴム製品卸商業組合(東部ゴム商組)は、今年度上半期も活発な事業活動を展開している。3月にはベルトホース部会による「べルト・ホース商工懇談会」を開催し、第2回合同流通動態調査の結果を公表した。5月25日には第38回通常総会が開催された他、6月6日には2年に一度の新商品展示説明会が開催される。

第38回通常総会

 健全な組合運営を目指す 6月に新商品展示説明会

 東部ゴム商組は5月25日、東京都港区の芝パークホテルで第38回通常総会を開催した。
 総会は前田淳常任理事の司会で始まり、山上茂久理事長があいさつ、出席状況の報告の後、新發田和敏常任理事が議長に選任され、議案審議に移った。

 山上理事長は「今回の総会では、前回の理事会で賦課金の値戻しということでリーマンショック以降に1000円の値下げを行ったが、今後健全な組合活動を継続していくためにも、今行わなくてはいけないと判断し、改めて1000円に戻して5000円とした」と述べた。

あいさつする山上理事長

あいさつする山上理事長

 また、山上理事長は6月6日に開催される商品展示説明会について触れ、「今回から場所が浅草に変わり、多くの方が参加してくれるほか、展示会後の懇親会も多くの方が出席くださる。ぜひとも組合員に役立てるような展示会にしていきたい。今後も組合活動を通じて、支部や部会活動をさらに発展させるための企画を立てていきたい」と抱負を述べた。

 議案は27年度決算関係の承認、28年度の事業計画、収支予算と経費の賦課金額、徴収方法決定の件を原案通り可決。今年度は借り入れを行わないことも決定した。
 新年度の事業計画では、引き続きベルトホース部会、工業用品部会の活動を通じて業界の改善発達を図る方針を示した。
 なお、27年度の組合員数・賛助会員数の増減は組合員が減少3、賛助会員は増加1、減少2で270社となった。

 総会終了後、松本光輝・事業パートナー代表取締役を招き、「政府・銀行はこう動く!生き残りたければ2018年までにこう動け!」と題して、講演会が開催された。
 松本氏は政府が中小企業に対する支援について解説。近い将来考えられる銀行融資の仕組みや企業が自分を守る手段などを説明した上で、「今後生き残るために貢献してくれる自社の製品、技術、サービスを見極め、形にするための準備を実行したほうがいい」など組合員に向けて提案した。

 その後、場所を移し懇親会が開かれた。乾杯の発声は西山博務相談役理事が行い、懇親パーティに移った。

 


 

 ベルト・ホース商工懇

 商業者とメーカーが意見交換

 東部ゴム商組のべルトホース部会は3月23日、ホテルモントレ銀座でべルト・ホース商工懇談会を開催した。懇談会には同部会の会員企業、主要ホース、ベルトメーカー計14社の代表のほか、関連団体の代表ら総勢46人が参加した。

意見交換を行う参加者

意見交換を行う参加者

 主催者を代表して、東部ゴム商組の山上茂久理事長があいさつに立ち「ベルト・ホースの流通動態調査は、1982年からベルトが17回、ホースが16回と隔年で続いてきた。昨年からベルトとホース合同での調査を開始し、今年で2回目、通算で35回の調査となる。今後も時代に沿った質問に変えさせてもらいながら、現在の組合員の実態を反映した調査としていきたい。このような活動を通して、組合が発展し、皆様のお役に立つような会にしていきたい」と挨拶した。
 続いてメーカー側を代表して、三ツ星ベルトの片山孝取締役常務執行役員が「市況はそれほど良くないが、メーカーと商社の皆様と一緒にやっていきたいと思っております。皆様のご意見を頂戴し、メーカーとして新開発、新製品を出すことを肝に銘じていきたい」と述べた。
 懇談会では、まず組合側がベルト・ホース流通動態調査の結果について山田徹副部会長が発表した。
  その後、メーカー側を代表して、日本ゴムホース工業会の山本浩介常務理事がゴムホースの生産・出荷状況、日本ホース金具工業会の小島常務理事がホースアセンブリ需給状況をそれぞれ解説した。
 最後に樹脂ホース業界を代表して、八興の夏目光博営業部部長が樹脂サクションホースやダクトホースの15年出荷実績について説明した。
 懇談会終了後は別室に移動して懇親パーティが行われた。永田嘉男副理事長のあいさつの後、フォルボ・ジークリング・ジャパン山口英一氏の発声で乾杯が行われ、参加者は積極的に情報交換を行い、歓談の時間が続いた。

 


 

 第2回合同流通動態調査

 16年売上は横ばい予想

 ◆15年の売上実績
 ベルトについては、前回調査と比べて売上が停滞気味だった。下位2回答(「90~95%未満」「90%未満」)の割合を見ると、伝動歯付(下位2回答計50%)、伝動プーリ(同48%)、伝動V、伝動その他(それぞれ同44%)、搬送その他(同39%)などとなった。
 上位2回答(「105~110%未満」「110%以上」)が下位2回答を上回ったのは、搬送樹脂のみで、搬送ゴムは同数だった。
 ホースも傾向はほぼ同じだが、ベルトよりやや上位回答が多い。前回は空圧を除く11品目で上位2回答が下位2回答を上回った。今回は高圧ゴム、樹脂ホースの2品目で上位2回答が優勢だった。

 ◆16年の売上予想
 16年ベルト・ホース売上予想については、前回調査と同じく、12品目全てで「95~105%未満」が最も多い回答となった。今年もベルト、ホースの需要は、前年並みに推移すると見ている組合員が多いことが分かる。
 細かく見ていくと、上位2回答が2割を超えたのは、搬送樹脂(上位2回答計28%)、高圧ゴムホース(同21%)の2品目。上位2回答が下位2回答を上回ったのも、同じ2品目だった。上位と下位が同ポイントだったのは、高圧樹脂ホースとゴムホースだった。
 逆に下位2回答が上位2回答より多かったのは、ベルト6品目とホース2品目。特に伝動プーリ(下位2回答計24%)、伝動その他(同31%)、搬送ゴム(同27%)、搬送その他(同30%)は、マイナス回答が高率だった。

 ◆販売上の問題点
 ベルト、ホース6品目の販売上の問題点を①価格競争②販売ルート③客先の要求④その他の4つに大別して聞いた(複数回答)。
 その結果、6品目すべてで「価格競争」が1位回答だった。次いで「その他」のうち「急ぎの納期が多い」が目立ったほか、「販売ルート」のうち「メーカー(販社)の直販が売上低下の原因となった」が多かった。

16年ベルト・ホース売上予想

16年ベルト・ホース売上予想

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