タイヤメーカー各社が5月に発表した新車装着(OE)情報は、以下の通り。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは5月12日、三菱ふそうトラック・バスが4月26日に発売した小型トラック「キャンター」2016年モデルの新車装着オプションタイヤとして、同モデル専用に開発した低燃費タイヤを納入すると発表した。
キャンターが追求する環境性、安全性、経済性を実現することを狙って、安全性能や操縦性能などタイヤに求められる諸性能を高次元で維持しながら、転がり抵抗の低減を追求した。低燃費タイヤを使用することは、燃費向上やCO2排出量削減につながる。これにより輸送事業者の経費削減と環境経営に貢献する。
また今回のタイヤのサイドには、エコピアワッペンが刻印されている。これは、同社の低燃費タイヤブランド「エコピア」で培った技術により、優れた低燃費性を備えた製品に刻印されるもの。
同社は今後も、低燃費タイヤの普及拡大を積極的に進めていく方針だ。
また、同社は5月17日、トヨタ自動車が4月20日に発売したミニバン「ヴォクシー」「ノア」のスポーツコンバージョン車「Gスポーツ(通称:G’s)」モデルに、新車装着タイヤとして「ポテンザRE050A」を納入すると発表した。
同車両は、世界で最も過酷なコースと言われ、世界中の自動車メーカーが車両開発を競うドイツ・ニュルブルクリンクを舞台に、「クルマの味づくり」を続けているトヨタ・ガズー・レーシングのテストドライバーがチューニングしたもので、優れた運動性能を備えている。
今回同車両に100%新車装着されるポテンザRE050Aは、同車両が追求するミニバンを意識させない「走りの楽しさ」「操る喜び」に貢献することを狙って、乾いた路面や濡れた路面における操縦安定性やグリップ力、快適な乗り心地を高度に追求したスポーツタイヤ。
国内外で様々なモータースポーツの足元を支えるポテンザは、世界を代表するハイパフォーマンススポーツカーの新車装着承認も多く獲得している。同社は今後も、ポテンザ・ブランドのグローバル展開、新車装着の拡大を積極的に進めていく方針だ。
◆住友ゴム
住友ゴム工業は5月18日、マツダが今春から北米を中心とする複数の国と地域で発売する、新型3列ミッドサイズクロスオーバーSUV「マツダCX―9」に、ファルケンのハイパフォーマンスSUV用タイヤ「ジークスCT50」の納入を開始したと発表した。
新型CX―9は、新世代技術「スカイアクティブ技術」と、デザインテーマ「魂動―ソウル・オブ・モーション」を全面的に採用した新世代製品群のハイエンドモデル。今回装着されるファルケンのジークスCT50は、新型マツダCX―9が求める操縦安定性能と上質な乗り心地、高い静粛性を高次元で融合させるとともに、優れた低燃費性能を実現したハイパフォーマンスタイヤ。
◆クムホタイヤ
クムホタイヤは5月18日、クライスラーの新型ミニバンである「パシフィカ」に新車装着用タイヤとして「ソウルズTA31」を供給すると発表した。
タウン&カントリー(別名:グランドボイジャー)の後継モデルとして今年1月にデトロイトモーターショーで披露されたパシフィカは、世界初のプラグインハイブリッド(PHEV)ミニバン。
パシフィカに装着されるソウルズTA31は上質な乗り心地と高い走行性能を兼ね備えたタイヤ。タイヤサイズは245/50R20と235/65R17の2サイズとなり、2016年4月から北米地域販売車両用に供給を開始している。
同社は現在、メルセデス・ベンツ、BMWをはじめとするグローバルカーメーカーに新車装着用タイヤを供給している。
◆日本グッドイヤー
日本グッドイヤーは6月2日、全国のトヨペット店・ネッツ店で4月18日から販売されているトヨタの新型「オーリスハイブリッド」に、「エフィシエントグリップ」が採用されたと発表した。
採用サイズは205/55R16・91V。欧州グッドイヤーが開発した、非対称パターンを採用した乗用車用サマータイヤで、ハイブリッド車に代表されるエコカーに相応しい低転がり抵抗を実現しながら、排水性や静粛性などにも優れている。
なお、既存のオーリス(非ハイブリッド)にも、2012年から同製品が採用されている。