日本免震構造協会は6月8日、東京・元赤坂の明治記念館で、今年度の通常総会と第17回日本免震構造協会賞の表彰を行った。同表彰では、来年度から保存保全の改修などを対象とする「業績賞」を新設することになった。
業績賞を新設する理由として、協会では「免・制震建物が普及する中で、免・制震レトロフィット工法による保存保全改修や、大型プロジェクトへの適用などの応募作品が増えている」ことに加え、「作品賞や技術省などの従来の賞の枠組みだけでは、適切な顕彰が困難となってきている」ことを挙げた。
通常総会では昨年度の事業報告承認や収支決算承認などの議案を審議し、すべて原案通り承認された。また、今年度の事業計画や収支予算、免震データ集積結果、研究助成決定などについての報告が行われた。
総会終了後には、同協会賞の技術賞2件、
冒頭、和田章会長があいさつに立ち、「協会は一昨年あたりから海外で免震建物の支援を積極的に行っているが、海外に行くと、どの国も最初に免震建物を造ったのは自国だと自慢する。その時代の賢い人が免震建物を作っているのだろう」と語り、来場者を和ませた。
また熊本地震についても触れ、熊本には24棟の免震建物があるが、マンションや病院などいずれの建物も健全に機能しており「よく耐えてくれたなと思う」と述べた。
続いて、国土交通省住宅局の石崎和志建築指導課長、協会賞受賞者を代表して西上雅章通天閣観光社長が来賓のあいさつを行った。
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