本紙がまとめたゴム関連企業30社の2015年度の設備投資実績によると、投資額は合計で6702億1700万円となり、前年度に比べ5・7%減となった。海外進出ラッシュが沈静化したことに加え、国内需要の大きな伸びが期待できないこと、さらに景気先行きの不透明感も重なって前年度の2ケタの伸びから一転、マイナスとなった。
業種別にみると、タイヤ4社は合計4116億4900万円で前年度比9・6%減。各社とも前年度はプラスだったが、海外拠点の整備が落ち着いたことから、2桁近い減少となった。
最も投資額が多かったのはブリヂストンの2535億円(同14・4%減)。タイヤ部門では2298億円を投資し、ロシアとベトナムで乗用車用ラジアルタイヤの新工場、米国とタイで建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの新工場建設を進め、既存工場で高付加価値商品への転換や、品質・生産性の向上などを進めた。
多角化部門では、米国で自動車関連部品の事業強化を進めるなど、236億円の設備投資を実施している。
なお同社の16年度は、15年度に比べ9・3%増となる2770億円の設備投資を計画しており、タイヤに2500億円(前年度比8・8%増)、多角化には270億円(同14・4%増)を費やす予定だ。
一方、前年度からの伸びが最も大きかったのは、