ブリヂストンは7月1日、「ブリヂストン・ドイツ(BSDL)」が6月30日(欧州現地時間)、ドイツ国内で自動車タイヤ含む自動車部品の販売と自動車関連サービスを手掛ける「プノイハーゲ・マネジメント社(PNH)」と、ジョイントベンチャー事業を開始する方向で合意したと発表した。
同事業では、BSDLがPNH傘下の「プノイハーゲ・パートナーズ・グループ社(PPG)」へ出資し、その下にBSDLのドイツ小売事業を統合することで、欧州市場の主要国であるドイツ国内における交換用タイヤ小売事業の強化を図る。
BSDL出資後のPPGへの出資比率はBSDL25%、PNH75%となる。なお、今回の出資には、欧州委員会の認可取得が条件の一つとなっている。
BSDLはブリヂストンの欧州事業統括会社「ブリヂストン・ヨーロッパ・エヌヴィー・エスエー」の子会社。
ブリヂストンは、欧州市場での小売事業を強化しており、5月には欧州子会社「ブリヂストン・ヨーロッパ・エヌヴィー・エスエー(BSEMEA)」が、仏大手自動車整備業「チェーンスピーディ・フランス・SAS(スピーディ社)」の株式を100%取得し、完全子会社化する最終契約をスピーディ社と締結している。
スピーディ社は欧州市場の主要国であるフランス国内で重要なタイヤ小売網の一つ。
BSEMEAのタイヤ小売店網はフランス国内で800ヵ所を超え、スピーディ社が拠点を持つフランス国外の各市場でも、小売店網が拡大することになる。これにより、ブリヂストン・グループは市場プレゼンスをさらに高め、事業の成長戦略をより一層加速させていく方針だ。
BSEMEAはベルギー・ブリュッセルにある、ブリヂストン100%出資の子会社。資本金は7億2466万8000ユーロ。事業内容は欧州・中近東・アフリカ事業の統括と自動車タイヤの販売。
スピーディ社はフランス・オー=ド=セーヌ県ナンテール郡にあり、株式は非上場。創業は1978年。売上高は1億7500万ユーロ(2014年度)。店舗数は約500店舗。