住友ゴム 「最高傑作スタッドレス」プロモーション プレミアム感前面に展開

2016年07月06日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は7月4日、乗用車用スタッドレスタイヤの新製品「WINTER MAXX(ウインターマックス)02」のプレス向け説明会を都内で開催した。プロモーションでは「ダンロップ史上最高傑作スタッドレス」にふさわしく、上質なプレミアム感を前面に出して展開していく方針を示した。

 同タイヤはダンロップ史上最高の氷上性能と効き・ライフ両面での長持ち性能を実現しており、8月から順次発売する。

 説明会では、最初に西実専務執行役員があいさつを行い「ウインターマックス02は(従来品である)01の氷上性能をさらに向上させ、新しい長持ちの概念としてライフだけでなく、冬性能(効き)も長持ちするというコンセプトで開発した」と述べた。

 次にタイヤ技術本部第一技術部の中島翔氏が技術説明を行い、消費者がスタッドレスタイヤに求める性能を追求した結果、「氷上性能・ライフ長持ち性能・効き長持ち性能・雪上性能という4つの性能を、高いレベルで進化させることができた」と述べた。

 氷上性能については、ブレーキ性能を01に比べて12%向上するとともに、コーナリング性能も3%向上。氷上性能を向上させたグリップパターンにより、雪上性能・シャーベット性能も向上した。

 また、効きが悪くなるのは、タイヤから軟化剤のオイルが抜けてしまうことが原因なので、周りのポリマーと結合する新開発の高機能バイオマス材料「しなやか成分」を採用することで、効きを長持ちさせることができた。

 ライフ性能に関しては、ウインターマックスシリーズでは、氷上での「ひっかき」のために従来のスタッドレスタイヤで使っている、グラスファイバーなどの混ぜ物を入れない高密度のゴムを使用することで、摩耗の発生を抑制して長持ちを実現していると説明した。

 続いて、タイヤ国内リプレイス営業本部販売企画部の野口和彦課長がプロモーションプランを紹介した。

 野口課長は「タイヤは性能を体感した上で購入する商品ではないことから、性能の素晴らしさを伝えるため、プロモーションのキーワードを『体感』に設定した」と述べた。

 そのための中心となる施策は、販売店などの流通向けにスケートリンクでの試走会を過去最大規模で実施し、そこで得た体感を、消費者に実体験として伝えてもらうこと。このため、試走会への参加者を、01の6000人を上回る1万人程度で行う予定であることを明らかにした。

 消費者向けには「バーチャル試乗体験」を用意した。これはバーチャルリアリティ技術を活用し、スマホやアイパッドの画面を通して、名寄テストコースで撮影した性能を疑似体験できるものだ。また、販売店の店頭で消費者が実感できる体感ツールも充実させた。

 一方、マス展開に関しては、今年も福山雅治氏を起用するが「昨年とは大きく異なり『最高傑作』にふさわしく、上質なプレミアム感を前面に押し出していく」方針を野口課長は示していた。

 最後に同営業本部の増田栄一本部長が「急な降雪に対し、緊急車両が動かないなどの問題があったことから、当社では『早期装着』を提唱している。(長持ち性能やドライ性能にも優れた)02ならそうしたことが避けられる」と述べ、高性能スタッドレスの社会的意義についても触れていた。

 

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