日本ミシュランは7月8日、「持続可能な天然ゴムに関する方針2016年版」において、ミシュラングループが昨年発表したパブリックコメントの詳細を説明していると紹介した。
同社グループでは今後、天然ゴムの生産・加工・マーケティングに携わるサプライヤーに、同方針に準拠することを求めていくという。
これらの声明は、14年5月にシンガポールで開催されたワールズ・ラバー・サミットで、産業諮問パネル(IAP)が行った提案に基づき、国際ゴム研究会(IRSG)が採択した天然ゴムを「持続可能な資源とするためのイニシアチブ(SNR-i)」から生まれ、その主要構成要素を包んでいる。
ミシュランにおける持続可能な天然ゴムに関する方針には、「人の尊重」「環境の保護」「農業技術の改善」「天然資源の慎重な利用」「健全なガバナンスの実践」の5つのテーマがある。
このうち、環境の保護については、同社グループは自然林の保護、特にゴム栽培の拡大によって危険にさらされる可能性のある原生林や、環境的価値の高い場所の保護に努め、責任ある土地管理方針を推進する。
また、同社グループはあらゆる妥当な手段により、「森林破壊ゼロ」理念に完全に適合するプランテーションで生産された天然ゴムのみを使用することを保証する。
具体的には、国内の森林保護法を守り、原生林を全面的に保護・保存する。さらに、高保護価値(HCV)リソースネットワークが定義し、監査するHCV地域を保護・保存し、高炭素蓄積(HCS)アプローチ運営グループが定義・監査するHCS地域を保護・保存する。
参加型マッピングを使用したこれらの地域の特定と適切な管理方法の説明は、すべてのステークホルダー(地域社会・学術団体・機関・非政府組織)と相談して行い、経済的・社会的・環境的ニーズが考慮されていること、提案される栽培手法が社会的に容認されていることを確認する。手続きや方法は、これらの地域が破壊・開発・損傷されない形で実行する。
土地の開発が極めて強く求められることが明確な場合には、地域・国内・国際的なステークホルダーが意思決定プロセスに参加する必要があるとのこと。
日本語意訳版全文は、http://www.michelin.co.jp/JP/ja/news/20160708.htmlで見ることができる。