三井化学は7月28日、熱可塑性エラストマーの需要拡大に対応するため、国内の「ミラストマー」生産能力を増強すると発表した。
同社100%出資の「サンアロイ」(本社・工場:千葉県袖ケ浦市)に、ミラストマー生産設備1系列(年産能力5000t)の増設を行う。来年2月に着工し、6月に完成、営業運転開始は10月を予定している。
サンアロイは1993年11月の設立で、資本金は5000万円。事業内容は合成樹脂コンパウンド製品の製造・販売。
ミラストマーは、軟質樹脂の中でも密度が低く、軽い上、成形加工性に優れるという特長があり、自動車部品のほか、建材ガスケット・土木目地材、各種グリップ部品などに数多く使用され、需要が拡大している。
今後も自動車の内装表皮やウエザーストリップといった用途を中心に、世界的にさらなる需要拡大が見込まれていることから、生産設備を増設することにした。
同社は、モビリティ事業をヘルスケア、フード&パッケージングとともに、成長の事業領域と位置付け、積極的な事業拡大を図っている。ミラストマー事業は、モビリティ事業の中核の一つであり、積極的に強化・拡大を進めている。
今回のサンアロイでの増設を機にミラストマー事業の一層の強化を図るとともに、今後も世界的に拡大する需要を的確に捉え、さらなる事業拡大を進めていく方針だ。