日本ミシュランは8月3日、仏ミシュランの2016年度上半期の業績を発表した。
売上高は102億9200万ユーロ、通常業務による営業利益は14億500万ユーロとなった。
乗用車・ライトトラック用タイヤ市場は、市販市場販売が第2四半期に横ばいになったものの、上半期では伸びた。トラック用タイヤ市場はそれには及ばず、鉱山・建設機械用市場はさらに縮小した。
販売量はあらゆるセグメントで市場水準を上回り、2・5%増加。乗用車・ライトトラック用タイヤは4%、トラック用タイヤは1%伸びたが、特殊製品事業は2%落ち込んだ。
為替レート変動による影響を除外した場合の通常業務による営業利益は、売上高比13・7%、1・7ポイントの改善を示す2億4100万ユーロとなり、力強い成長を見せた。
その要因の一つは、効果的なマネジメントおよび比較対象との優位性を反映して、価格ミックスと原材料コストの変化の影響が1億1500万ユーロのプラスになったこと。
もう一つは、競争力強化計画による1億5500万ユーロの増益が予想通り、生産コストと間接費の増加を相殺したこと。
フリーキャッシュフローは800万ユーロのプラスとなり、2015年上半期から1億800万ユーロ改善した(買収考慮前)。
株式買戻しは上半期の1億5000万ユーロの限度額分が完了し、下半期に新たに1億5000万ユーロの限度額分の開始が予定されている。
2016年度下半期は、北米・欧州で乗用車・ライトトラック・トラック用タイヤ市場の推進力がやや弱まると思われるが、中国の乗用車・ライトトラック用タイヤセグメントは活況が続くと見込まれている。
特殊タイヤ市場は、鉱業会社の在庫削減の実施による影響を引き続き受けると予想される。
こうした環境下で、同社は下半期の営業利益率のマネジメントによって、通年の価格ミックスと原材料による影響をプラスにすることができるとしている。
結果的に、ミシュランは同社市場の世界的トレンドを上回る販売量の成長、為替レート変動による影響を除外した場合の通常業務による営業利益の増加、8億ユーロを上回る構造的なフリーキャッシュフローの達成という通年の目標を確認している。