オカモトの2017年3月期第1四半期連結決算は、売上高が212億300万円で前年同期比3・1%増、営業利益は30億3400万円で同56・0%増、経常利益は27億300万円で同16・3%減、四半期純利益は19億8700万円で同21・4%減となった。
産業用製品の一般用・工業用フィルムは市況低迷の中、特注品の取り込みを行うことにより売上増となった。建材工業用フィルムは、北米向け車輌加飾フィルムの在庫調整により売上減となった。
多層フィルムは、電池用フィルムの販売は好調だったが、食品用フィルムの需要が低調だったため売上微減となった。農業用フィルムは、一部災害の影響はあるものの、張り替え受注増加により売上横ばいとなった。
壁紙は住宅着工件数が伸び悩む中、新規採用アイテムの増加により売上微増となった。自動車内装材は前年に引き続き、取引先のグローバル展開により販売数量が拡大しており売上大幅増となった。
フレキシブルコンテナは需要が減少し売上減となった。粘着テープは卸・小売それぞれのルートとも順調に推移し、売上増となった。
工業用テープはスマートフォン関連向けの需要が低調だったが、車両向けテープが好調で売上微増となった。食品衛生関連商品は新規採用などがあったものの、販売価格の下落により売上微減となった。
食品用脱水・吸水シートであるピチット製品は、不漁による水産加工向け需要が減少したため売上減となった。
これらの結果、産業用製品の売上高は132億600万円で同4・1%増、セグメント利益は15億5200万円で同43・2%増となった。
生活用品のコンドームはオカモトゼロワンの販売が好調で、その他薄物も堅調に推移し売上大幅増となった。浣腸は国内市場は縮小傾向にあるものの、販促活動を積極的に行ったことにより売上増となった。
除湿剤は新規採用と梅雨時の販促活動により売上増となった。手袋は理美容向け手袋が好調で、売上増となった。メディカル製品のうち滅菌器は、新商品の上市により売上増となった。
雨衣・ブーツは、一部の地域での大雨の影響により売上増となった。シューズは春夏向け商品の消費減少の影響を受け、売上減となった。
これにより、生活用品の売上高は79億2900万円で同1・5%増、セグメント利益は18億6500万円で同63・7%増となった。
物流受託事業と太陽光発電事業が含まれるその他の事業は、売上高(振替前)が8億5100万円で同3・9%減、セグメント利益は4600万円で同10・4%減となった。
産業用製品・生活用品ともに堅調なことから、第2四半期累計の業績予想を上方修正したが、通期の連結業績予想については、為替の動向と季節商品の販売動向が不透明なことから、当初見通しを据え置いた。
売上高は845億円で前期比4・4%減、営業利益は66億5000万円で同19・3%減、経常利益は71億円で同26・5%減、当期純利益は51億円で同0・6%増を見込んでいる。