住友ゴム工業は8月5日、米国工場の乗用車・ライトトラック用タイヤの生産能力を、現在の日産5000本から、2019年末に同1万本まで引き上げることを決定したと発表した。
北米で需要の多いSUV用タイヤを中心に現地生産比率を拡大し、販売リードタイムを短縮することで、北米でのタイヤ販売拡大を目指す。生産能力増強と生産性向上のための総投資額は、8700万ドル(約90億円)を計画している。
同社では、昨年10月のグッドイヤー社とのアライアンス契約解消に伴い、経営の自由度が増した北米市場で生産増強と販売拡大策を検討してきた。
北米市場向けタイヤについては、すでにタイ工場からの一部生産移管を開始しているが、今後も北米での地産地消を推進することで販売リードタイムを短縮する。
また、高性能SUV用タイヤや低燃費タイヤなど、高付加価値タイヤの供給能力を強化することにより、北米市場での拡販に取り組む。
米国工場はニューヨーク州ナワンダにあり、1923年に創業した。99年9月に「グッドイヤー・ダンロップ・タイヤーズ・ノース・アメリカ」となり、今年4月に社名を「スミトモラバーUSA」と変更した。昨年12月末現在、年間生産能力は460万本、従業員数は1198人となっている。