ニチリンの2016年12月期第2四半期連結決算は、売上高が250億2700万円で前年同期比0・4%減、営業利益は35億8300万円で同35・8%増、経常利益は29億6400万円で同9・5%増、四半期純利益は16億9700万円で同31・1%増となった。
売上高については、急激な円高の影響を受けながらも微減。営業利益は継続的な生産性改善や原価低減活動により大幅増となった。
セグメントごとの業績は、日本では国内販売が堅調に推移したことに加え、海外販売でも昨年4月からVW向け納入を開始したことにより、売上高は140億7900万円で同0・5%増、営業利益は8億5300万円で同13・0%増。
北米では自動車市場はガソリン安を背景に昨年来の好調を維持しており、売上高は69億500万円で同0・1%減、営業利益は継続的な生産性改善や、西海岸港湾ストライキのあった昨年に比べ物流費削減の効果もあり、5億800万円で同89・6%増となった。
中国は経済が減速する中、自動車市場では昨年10月開始の小型車減税導入と、SUV車の需要増により販売台数は下支えされ、売上高は43億1900万円で同5・0%減、営業利益は4億7600万円で同4・4%増だった。
アジアについては、二輪車・四輪車市場ともに内需に若干の陰りがあるものの、二輪用フューエルホースの拡販やベトナムで昨年4月からGM向け納入が開始されたことにより、売上高は57億6700万円で同0・7%減、営業利益は14億100万円で同7・5%増。
欧州では、欧州メーカーからの受注により堅調に推移しており、売上高は13億5900万円で同2・4%減、営業利益は9600万円で同108・7%増となった。
通期の業績予想については、円高の影響や海外の全セグメントが好調に推移するとの見込みから、売上高は下方修正、営業利益は上方修正した。
売上高は485億円で前期比4・6%減(前回予想比4・9%減)、営業利益は61億円で同5・8%増(同8・9%増)、経常利益は56億円で同4・3%減、当期純利益は32億円で同3・7%減となっている。